コールセンターは未経験でもOK？仕事内容や研修について解説

コールセンターは高時給で服装自由など魅力的な条件が多いことから、人気のある職業です。

働くにあたって必須とされているスキルもありませんし、必要な知識やスキルは採用後や定期的に行われる研修によって身につけることができます。

ひとまとめにコールセンターといっても、実際の仕事内容は提供している商品やサービスによってさまざまです。

コールセンターでは未経験者歓迎の求人を多く見かけますが、本当に未経験でもコールセンターの仕事ができるのか気になっている方もいるはずです。

この記事ではコールセンターの仕事内容や採用後に実施される研修についてまとめましたので、参考にしてください。

コールセンターにおける未経験者の割合

ウィルオブの統計によると、コールセンターへの応募のうち70％の方が未経験の方となっています。

コールセンターは新規センター設立で一度にたくさんの求人をおこなうことがあり、その場合採用された方のほとんどがコールセンター未経験ということも珍しくありません。

未経験者が自分ひとりだったらと不安な方は、同期がたくさんいる新規設立の求人に応募してみるのも選択肢のひとつです。

未経験者にコールセンターをおすすめする理由

コールセンターの仕事を始める70％が未経験の方ですが、なぜ多くの方がコールセンターの仕事を選んでいるのでしょうか。

ここからは未経験の方にコールセンターをおすすめする理由を4つ紹介します。

しっかりとした研修がある

コールセンターといえば、研修がしっかりとしているイメージを持っている方もいるのではないでしょうか？

実際に、コールセンターでは入社後数日から数か月の研修があるため、商品知識や電話対応の経験がなく不安な方でも安心して始められます。

短期雇用やシフト制で時間に自由がきく

コールセンターは、短期雇用やアルバイトから正社員まで幅広い求人が出ています。

短期の派遣で働いて、自分が長く続けられそうかを確認してから長期の仕事を探すことも可能です。

コールセンターはシフト制の求人が多く自由な時間を作りやすいため、フルタイムでの勤務に不安のある未経験の方にもおすすめです。

時給が高い

未経験の方でも高い時給からスタートが可能なことも、コールセンターのメリットです。

コールセンターの時給が高い理由としては、次の点があげられます。

• 電話を通じて高いコミュニケーションスキルが求められる
• お客様対応をしながらのパソコン操作が求められる
• 取扱商品の知識を覚えることが必要になる

コールセンターの仕事にはこれらの高いスキルが要求されるので、時給が高く設定されることが多くなっています。

最初からスキルが高くなくても、採用後に研修を受けることで身につけることが可能です。

また、コールセンターは新規設立や人員の入れ替えにより、常に人員不足な業界ですから高い時給を提示することによって人員の確保を行う狙いもあります。

ビジネスマナーが身につく

コールセンターは電話でのお客様対応となるため、顔が見えない状態でお客様の疑問や気持ちを正しくくみ取って適切な対応をおこなう必要があります。

正しい敬語で聞き取りやすい抑揚をつけたり、お客様に伝わるように言い回しを工夫して案内するため、コールセンターで働くことで電話対応力を身につけることが可能です。

コールセンターで身につけることができるビジネスマナーやコミュニケーションスキルは、どの職場でも役立ちますので、事務系の職業が未経験な方にもおすすめです。

コールセンターの仕事内容

コールセンターの仕事の中心が、電話の受発信であることを知っている方は多いのではないでしょうか？

実際どのような内容の受発信を行っているのか、くわしく仕事内容を見てみましょう。

インバウンド

インバウンドではお客様からの電話を受けることが主な仕事となり、円滑なコミュニケーションを通して高品質な顧客サービスを提供することが重要です。

テレフォンオペレーター（テレオペ）

宅配便の配送状況確認のように、商品やサービスに関する詳細な情報、価格、配送についてお客様からの質問に対応します。

企業へかかってきた電話を受け、担当部署や担当者へ取り次ぐことを主な仕事とするコールセンターもあります。

テクニカルサポート

パソコンのサポートなど、お客様が製品の動作に問題を抱えている場合に解決策を提案する仕事で、商品に関する専門知識が必要です。

カスタマーサポート

お客様相談室のように、商品やサービスに関するクレームや相談が発生した場合、問題を把握し迅速かつ公平に解決するための対応を行います。

注文受付

通販の注文窓口など、お客様の正確な情報の入力を行い問題なく注文が処理されるように対応する仕事です。

アウトバウンド

アウトバウンドはお客様に対して企業側からアプローチし、商品やサービスの販売、調査、アポイントメント設定などを行います。

テレフォンアポインター（テレアポ）

テレフォンアポインターは新規のお客様に商品やサービスを案内し、契約や商談のアポイントメントを設定する仕事です。

家庭教師のサービス案内のように、お客様に対して電話をかけて商品やサービスについて説明を行うことで興味を持ってもらい、最終的に契約や購入を促進します。

保険営業などの営業担当者が直接訪問するために、お客様のスケジュールを事前に確認し、面談や商談のためのアポイントメントを設定します。

テレマーケティング（テレマ）

テレマーケティングとは、既存のお客様に満足度調査や新商品の提案を行う仕事です。

携帯電話の機種変更キャンペーンのように、特定の商品やサービスに対してキャンペーンを実施する際に、電話を使ってお客様への告知や特典の案内を行います。

お客様意見やニーズを把握するためにアンケート調査を実施し、商品やサービスに対する満足度や改善点の確認を行うことで、企業のサービス向上に役立てます。

支払いリマインダー

家賃支払い期日の連絡のように、請求書の支払い期日が近づいているお客様に対してリマインダーコールを行い、支払いを促進する仕事です。

コールセンターで実施される研修

コールセンターでは新規採用者への新人研修や、定期的に既存のスタッフ向けのさまざまな研修が実施されます。

研修内容は商品知識の向上や顧客サービスの向上、コミュニケーション能力の向上などを目的としたものです。

一般的にアウトバウンドの研修のほうがインバウンドの研修よりも短く、早ければ数日の研修で実務を始めることになります。

インバウンドの研修は数週間から三か月程度と、仕事内容によって幅広いので、研修期間がどのくらいの長さになるのか確認しておきましょう。

座学

コールセンターの基本的な仕事内容や企業のルールについて学ぶ研修です。

商品やサービスの知識、コールセンターのシステムやツールの使い方、顧客サービスの重要性などを学びます。

テクニカルサポートの仕事の場合は、より技術的な知識や特定のシステムの操作技術を学ぶことも必要になります。

ロールプレイング

ロールプレイングは、お客様の情報や質問内容を落ち着いて正しく聞き取り、論理的な説明を行うスキルを磨く研修です。

実際のお客様対応を想定したロールプレイやシミュレーションを通じて、実践的なトレーニングを行うことでスキルを向上させます。

実地研修

コールセンターでのOJTは、リアルタイムでのお客様対応や実務を通じて、実践的なスキルを身につけることができます。

経験豊富なトレーナーや上司が隣の席に座り、リアルタイムでお客様とのやり取りを聞いてサポートしてくれるため安心です。

実地研修を一人で対応できる実力がついてきたら、着台判定といわれる最終テストを行い、オペレーターデビューとなります。

求人でチェックするポイント

時給の高さや服装自由などコールセンターの仕事には良い条件や待遇が多いですが、そのほかにも下記のような条件も確認しておきましょう。

勤務日数や勤務時間

コールセンターはシフト制を採用している企業が多いですが、9時から18時まで固定といった求人もあります。

一日何時間以上や週何日以上といった目安が示されている求人もありますので、自分の生活に合う勤務形態であるかしっかりと確認して選びましょう。

未経験でしたら、まずは勤務時間に調整のききやすいアルバイトや派遣などから挑戦してみることをおすすめします。

研修期間と研修中の給与額

高い時給の求人の中にも、研修期間中は50円から100円程度下がった時給での勤務となるコールセンターもあります。

研修期間が長い場合、研修時給で働く期間が長くなってしまうため、研修期間と給与額をしっかりと確認しておきましょう。

インバウンド・アウトバウンド

コールセンターの仕事内容で解説したように、求人はインバウンドまたはアウトバウンドの仕事にわかれていますので、自分にあった仕事内容を選ぶようにしましょう。

パソコンや携帯電話の操作が得意であればテクニカルサポートの求人を探してみるなど、自分の得意分野に関する求人だと、より知識の習得も前向きに取り組めます。

よくある質問

インバウンドとアウトバウンドのどちらがおすすめですか？

未経験の方におすすめなのは、インバウンドです。

インバウンドはお客様からのお問い合わせ内容がある程度決まっているため、事前の対策が可能です。

お客様からの問い合わせに沿ったマニュアルが作成されていて、研修でロールプレイングを行うことで自然と対応が身に付きます。

そのため未経験者でも研修を終えることで、ひと通りのお客様対応が可能です。

コールセンターで働くのに必要なスキルはありますか？

特別なスキルは必要ありません。

取り扱う商品についても研修で勉強することで、実際の実務に入る前に知識をつけることができます。

お客様対応中にパソコンでのマニュアル検索やお客様情報の入力をする必要がありますので、パソコンの基礎操作やタイピングスキルをみがいておくことをおすすめします。

アルバイトやパートからもキャリアアップできますか？

はい、可能です。

オペレーターデビュー後、電話対応のスキルを高めながら取り扱っている商品の知識を身につけることで、リーダーやSVといったキャリアアップを目指すことができます。

また他の職業に転職することになっても、コールセンターで身につけることができる電話対応スキルやパソコン操作スキルは、業種関係なくキャリアアップの役に立ちます。

まとめ

今回の記事では、未経験者にコールセンターをおすすめする理由や採用後に実施される研修について解説してきました。

コールセンターの仕事は時給の高い求人が多く、ビジネスマナーを磨くことができるため未経験な方にもおすすめです。

インバウンド、アウトバウンドの中でもさまざまな仕事内容がありますので、自分に向いている仕事内容の求人を探しましょう。

研修では座学で得た知識をもとにロールプレイングを行い、実際のお客様対応の際には先輩や上司がリアルタイムで会話を聞いてサポートしてくれます。

コールセンターは必要なスキルや知識を身につけるサポートもしっかりとしていて未経験の方にもおすすめですので、やってみたいと思った方はぜひ検討してみてください。