年間16,617.5時間の削減に成功!?RPA導入成功事例をご紹介【ウィルオブ・ワーク】

2025/03/27

DX化推進が叫ばれる昨今、あらゆる企業においてAIを活用した業務効率化やコスト削減は重要な課題となっています。そんな中、人が手作業で行う業務を自動的に処理する「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」は、近年注目が集まっている業務効率化ソフトウェアの一つです。

株式会社ウィルオブ・ワークでは、2019年からWinActorのRPAを活用し、業務の効率化に成功しています。

今回は、同社マーケティング本部 開発部RPA担当の木原さんと、管理本部スタッフ管理グループ社保チーム労務担当の菊池さんに、具体的な取り組みについてお話を伺いました。

本格的に導入を開始する前は、業務マニュアルがないイレギュラー処理が多く業務整理ができていない・イレギュラー処理の対応ができる人が限られている属人化の問題があり、どこから手をつければよいか分からない状況でした。

そこから大幅な工数削減に成功した秘訣とは? DX化推進や業務効率化に課題をお持ちの方は、ぜひご覧ください。

▼RPAの基礎知識を学びたい方は、以下の関連記事をご覧ください。
RPAとは?活用メリットと導入時の注意点・対策方法を徹底解説

導入前の課題・RPA導入に至った背景とは

木原さん
「私がウィルオブ・ワークに入社した2019年当初、RPAが流行しており、私自身この技術に興味がありました。入社当時、管理部の業務で反復する定例業務が非常に多く、かなりの業務工数と社員の負担がかかっていました。自動化できる部分は自動化していこう!と、業務効率化目的で純国産のRPAツールWinActorの導入に至りました。」

菊池さん
「私は2016年に入社し、労務担当として業務を行ってきました。入社当時は、管理部で多くの事務処理があり、多大な業務工数がかかっていました。特に社会保険加入手続き関連では社員の業務負荷が大きく・・・ひとつの手続きのために様々なシステムを見に行って確認しなければいけないという工数や、紙での申請対応・処理だったため、紙も無駄になっているという問題もあったのです。これらの問題を解決すべく、WinActorの導入を決めました。」           

どのような業務を自動化しているのか

木原さん
「私の担当範囲だと、80本ほどシナリオを作成し、業務効率化の支援をしています。主にスタッフ管理業務や社会保険・雇用保険の加入・喪失処理、請求書発行などです。また、クライアントへの請求書発行やシフト未登録のスタッフへの促進メール送信、営業部の進捗管理表作成など幅広く行っています。」

菊池さん
「管理部内だと、主に社会保険・雇用保険の加入手続き・喪失業務、証明書の発行業務を自動化しました。 導入当時、社保加入者数が月間で800件ほどあり、その処理をすべて手作業で行う状況だったので、担当者に大きな負担と時間がかかっていました。特に毎月1日加入者が大半だったため、約400名分を月初めに対応しなければいけませんでした・・・。また、加入処理のみならず、社会保険喪失処理等も含めると月間で約2000名分の書類手続きを2人で行っていたので、かなりの工数削減になっています。」

導入にあたって苦労した点・問題点は

菊池さん
「入社当時、管理部にはマニュアルがない状態、かつイレギュラー処理が多かったため、業務フローの整理をしなければいけないことが大変でした。当時の担当者と私で、何度もミーティングを重ね、業務全体像の整理やひとつひとつの業務フローの整理を行いました。時には、RPA担当者の木原さんにも支援していただきながら、とにかく時間をかけてこの整理を行いました。」

木原さん
「菊池さんの回答に加えて、業務担当者はRPAのことが分からなくて、RPA担当者は業務内容が分からないという点が壁となりました。業務フローの整理を行っても、要求事項の漏れの発生が見つかり、私から業務担当者へ再度確認を行い・・・ということを繰り返し、かなり時間を要したことが苦労した点です。」

問題点をどのように乗り越えたのか

木原さん
「まず、RPAの利用目的と、最終的なアウトプットのイメージを業務担当者とすり合わせを行い明確にしました。業務担当者が『RPAを使ってこうしたい』というニーズがある場合、目的や利用用途、どのようなアウトプットが欲しいのかをしっかりと確認しないまま進めてしまうと、求めていた出力と全く異なるものができてしまいます。しっかりと業務内容の整理を行い、どのデータをどう扱うか、業務担当者との確認を重ねることでお互いの理解を深めながら、出力精度が高まるよう時間をかけて取り組みました。」

菊池さん
「業務整理を行う中で、不要な業務は捨てました。また、社会保険加入手続きに関してはイレギュラー対応が多くあったため、その発生頻度を感覚ではなく、しっかりと数値化して確認しました。イレギュラー対応が全体の何割あれば、RPAを利用するという線引きを行ったのです。さらに、RPAで対応する業務と手作業で行う業務を明確に区分し、システムと人間それぞれの得意分野を活かして担当させる工夫もしました。」

RPA導入後の定量効果と定性効果

【事例1】ウィルオブ・ワーク管理部での成功事例

木原さん
「RPA導入後は、業務の効率化が大幅に進みました。特に、菊池さんが担当する社保チームでの社会保険・雇用保険加入処理業務の成果が一番大きなインパクトでした。手作業で行う業務は一部あるものの、RPAを導入した業務はほぼ対応時間が0に等しい状態です。また、時間工数の削減だけでなく、ヒューマンエラーも減少され、全体としての業務の質が向上しました。」

社会保険・雇用保険加入処理業務だけで、年間2,256時間かかっていた工数が年間12時間に!削減率は99.5%
管理部業務の工数削減実績表 6業務合わせると削減率は99.7%!

菊池さん
残業時間が大幅に削減できました。残業が減り時間を捻出できたことで、教育に時間を割くことができ、私しか対応できなかったイレギュラー業務を、多くのメンバーが対応できるようになり属人化の解消にもなりました。また、RPAによる業務効率化が成功したことで、メンバー全員が効率化に対する意識にも変化が!『もっとよくするためにはどうすればよいか』と、メンバーが自ら考え行動し、小さな成功体験を積むことで、やりがいにつながっているように思います。さらに、メンバーの有給休暇やフレックス休暇の取得率もあがり、働きやすい環境の構築もできていると感じます。RPA導入後、定量的な効果のみならず、このような定性的な効果も見られてよかったなと思います。」

【事例2】ウィルオブ・ワーク営業部での業務効率化

同社、人材サービス営業部では、管理職会議やメンバーとの会議で「候補者の進捗管理表」を使用していました。管理表にはすべて手作業でキャリアアドバイザーごとに担当した候補者情報をまとめる必要があり、年間800時間の工数がかかっていましたが、RPA導入により完全自動化に成功しました。

同社営業部M事業部長の声:

WinActorのRPAなしには仕事ができないです!大変感謝しております!

同社営業部にて、候補者の進捗管理表の更新を手作業で行っていたが、すべてRPAで自動化。朝一、管理表を開くと整理されていて、会議がスムーズに行えるように。削減率はなんと100%!

RPAを導入する際のポイント

木原さん
RPA担当者は、業務内容と業務フローの理解が必要です。特にRPAのシナリオ作成においては、目的を明確にし、必要なデータを正確に設定することが重要となります。そのためには業務担当者が具体的に何を望んでいるのか、しっかりとコミュニケーションをとって理解することが大事です。また、業務担当者にもRPAの理解を深めてもらうことで、RPA導入の成功率を高めることができると思います。」

菊池さん
自分たちが行っている業務の整理を普段からしておくことで、業務効率化につなげるポイントになると思います。DX化推進により、どんどんシステムに任せられる時代なので。その中で、不要な業務は廃止したり、社員の業務効率化に対する意識醸成をしたりすることも成功のポイントになると思います。」

DX化推進に対するお二方の思い

木原さん
「AI活用やDX化推進に対する意識改革は必要だと思います。自動化が当たり前の時代になるので、RPA導入をきっかけに、DX化に対して「自分たちがやらなければ」という主体性が芽生えてほしいなと思います。」

菊池さん
「無駄を省き、社員にレベルの高い業務の経験をさせたいです。DX化推進をして自動化できるところはシステムに任せて、人にしかできない価値のあるものを社員が担当し、成功体験を積んで成長してほしいと思います。」

WinActorのRPAを操作するRPA担当者の木原さん
国産製品であるWinActorは操作性が良いことに加え、機能が豊富なため標準機能でほとんどの業務のシナリオ構築が可能

最後に

今回のお話を伺い、ウィルオブ・ワークでのRPA導入が単なる業務効率化に留まらず、社員の成長や組織全体のDX化推進へと結びついていることが分かりました。

DX化が進む中では、社員一人ひとりの意識醸成が大切です。RPAで代替可能な業務はRPAに任せ、効率化で生まれた時間でさらに組織全体が成長できるよう、取り組むことが求められるでしょう。

これからも、さらなる業務改善を進められることを願っています。ありがとうございました。

WinActorは、2010年にNTTの研究所で生まれた純国産RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツールです。

【特徴】
ユーザーフレンドリー: プログラミングの知識がなくても扱えるインターフェースを持っており、業務担当者でも簡単に操作できます。

多様な自動化機能: Web操作、Excel処理、メール送受信など、さまざまな業務プロセスを自動化可能です。

高い柔軟性: 対応するアプリケーションが豊富で、既存のシステムやツールと連携しやすい設計となっています。

日本語対応: 日本市場向けに開発されており、日本語のサポートやドキュメントが充実しています。

・豊富なテンプレート: 効率的な導入を支援するために、業種別や用途別のテンプレートが用意されています。

・安全性とセキュリティ: 自動化プロセスの中で発生するデータの扱いにも配慮されており、安全な運用が可能です。

公式サイト

▼WinActorについて詳しく知りたい方はこちらもご覧ください
WinActor8つの特徴と価格について│RPA注目の背景も解説

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月末月初の膨大な作業から解放されたい・・・事務手続きのヒューマンエラー・属人化を解消したい・・・そんな時はRPA(Robotic Process Automation)活用がおすすめです。ウィルオブ・ワークのRPA導入支援サービスは、お客様の課題に合わせた製品のご提案と、無料のRPA研修サービスやRPA技術者による運営サポートが強みです。業務効率化にむけて最短で高品質な課題解決サービスをご提供いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。

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Writer編集者情報

  • コネナビ編集部 平井 美穂

    2012年、株式会社セントメディア(現:株式会社ウィルオブ・ワーク)へ入社し、コールセンターとオフィスワークに特化した人材サービス事業部に配属。大手携帯キャリアのコンタクトセンターにて、カスタマーサポートを行いながら、自社派遣社員のサポートやフォローに努める。CSを2年経験した後、営業コーディネーターやキャリアアドバイザー、転職支援など幅広い業務を経験。現在は、2人のこどもを育てるワーキングマザー。

    ・趣味:森林浴、神社巡り、アートに触れること
    ・特技:細かい点に気が付くところ

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