【2024年最新】厳選チャットボット10社比較│自社に合った製品の選び方
2024/09/25
- システム導入
- 生産性向上
- 顧客満足度向上
本記事ではコンタクトセンター業務に携わる方向けにおすすめの国内主要ベンダー10社のご紹介と自社に合った選定方法を解説します。
- 「どんなチャットボットベンダーがあるかを知りたい」
- 「いろんなチャットボットがあってどれを選べばいいかわからない」
- 「複数社を手っ取り早く比較したい」
上記のようなお悩みを持つ方におすすめです。この記事を一読すれば、主要なチャットボットベンダーを知ることができ、適切な選び方が理解できるようになります。
▼チャットボットとは?基礎から理解したい!という方はこちら▼
「チャットボット(chatbot)とは?今さら聞けない基礎から簡単に解説」
チャットボットを比較する際のポイント
2016年ごろから日本でも導入が加速したチャットボットですが、2022年には130億円の市場規模と言われています。その中で、国内ベンダーだけでも大小合わせると150社ほど存在すると言われており、主要ベンダーだけに絞っても50社近くが群雄割拠しています。
その中で自社にあったチャットボットベンダーを見つけるのは非常に大変なことです。そこで、本記事ではどういうポイントで比較を進めれば自社に合った製品を選べるのか解説します。
ROIを考える
チャットボットを比較する際に重要なのはROIを算出することです。ROI(Return On Investment)とは投資利益率のことで、投資額に対してどれだけ利益を生み出しているかを見る指標のことです。
まずは導入目的を明確にして、ビジネス的な数値として意味があるのかを算出します。ROIを算出する上で検討が必要なポイントは3つです。
チャットボットを導入する業務を選び、導入効果を算出する
ROIを算出する上で最も一般的な方法はチャットボット導入により削減できるコール数とCPC(Call Per Cost)で算出する方法です。CPCは1コールあたりにかかるコストのことで低くなることが求められます。コールリーズンの分析を行い、チャットボットで代替可能かつボリュームのある問い合わせを見極め、削減が可能な呼量を算出します。
その他、チャットボットをコスト削減目的ではなく、コンバージョン率の向上やCXの向上に利用する場合もあります。その場合は導入によってコンバージョンがどれだけ増えるか、CX向上により顧客単価が向上する、解約率が下がるなど、最終的には売上にどのようにヒットするかを見る必要があります。
トータル費用を算出する
チャットボットを導入する業務とそこで得られる効果を明らかにできれば、導入時に使うことができる予算が決まります。その予算の中で土俵に上がるベンダーを数社ピックアップし、相見積もりを依頼します。この際、条件を揃えておかないと単純な比較が難しくなるため、こちらから自社システムに必要な要件や実現したい業務を明記した提案依頼書を共有するか、比較表を用いて評価する必要があります。
また、チャットボット導入には導入時にかかる初期費用(イニシャル費用)や、運用保守費用やライセンス利用料など継続的にかかる費用(ランニング費用)の2つあります。ランニング費用は通常、ソフトウェアの一般的な減価償却期間である3〜5年で計算します。この2つの費用のトータル費用で計算することが重要になります。
見えないコストに注意!
ROIを考える上で、見落としてはいけない点があります。それは直接コストとしてはかかりませんが、導入によって発生する「見えないコスト」です。
具体的には、チャットボット運用を回していく際に想定される自社担当者の対応工数などです。チャットボットベンダーによってはユーザー側でカスタマイズすることを前提に安価で提供している会社などもあり、直接的なトータルコストだけを見れば一番安価に見えることもありますが、自社担当者の対応工数まで加味すると実は一番高くなることはよくあります。
実際に、運用開始後にどれだけのメンテナンスが発生するのか、その際ベンダー側の保守体制が充実しているのか、自社に対応可能なリソースやノウハウがあるのかまでを考慮しないといけません。
自社のリソース、ノウハウを考慮する
チャットボット導入にあたり自社にどれだけのリソース、ノウハウがあるのかを考慮する必要があります。
チャットボットベンダー側もさまざまな思想、特徴があり、ユーザー側でカスタマイズできることを売りにしているところもあれば、コンサル的に業務設計から支援するなど手厚いフォローを行う企業もあります。自社の体制にあったサービス体系の企業を選択しましょう。特に構築フェーズにおいてはエンジニアの力が必要になる可能性もあります。
最近では、画面から簡単に操作ができるGUI(Graphical User Interface)を使って手軽にチャットボット設計ができるものも増えてきたため、エンジニアに頼らず導入できるプロダクトも増えてきています。
設置場所を考えておく
チャットボットはどこに、どのように設置するかが非常に重要です。FAQや問い合わせフォームに設置するパターンやLINEなどメッセージアプリ内に設置するパターンが主流です。自社サービスの場合、どのようなタッチポイントが最も効果があるかを検討した上で、それらに対応しているベンダーを選択しましょう。
必要機能と「あったらいいな」は分けて考える
自社にとって必要な機能は何か、目的を達成するために最低限必要な機能を整理しておきます。ここで重要なのが必須機能と「あったらいいな」という任意機能を整理しておくことです。将来的な開発ロードマップ含め、本当に自社にとって必要な機能を備えているかを軸に考えることが大切です。
国内主要ベンダー紹介
ここからは数多くのコンタクトセンターと取引を行っている弊社より、コンタクトセンター業界で導入が進んでいるチャットボットを紹介します。
KUZEN | 株式会社クウゼン
【特徴】
- ノーコードでスピーディな開発が可能
- 商品検索や申請業務、マーケティング利用など様々なシーンに対応可能
- 導入から継続改善まで支援してくれるカスタマーサクセスチームがある
株式会社クウゼンが提供する「KUZEN」はノーコードで構築できる点が特徴となっています。ドラッグアンドドロップと各種設定のみで高性能なチャットボットを開発することができます。直感的でわかりやすい作りのため、コンタクトセンターの業務担当の方でも構築できる点がコンタクトセンターで選ばれている理由です。
ChatPlus | チャットプラス株式会社
【特徴】
- 導入実績No.1 (※2019年ゼネラルリーチ調べ)
- 業界安値のコスト優位性
- 充実した機能が既に実装済
チャットプラス株式会社が提供する「ChatPlus」は、導入コストにおいて業界最安値となっており、導入実績が最も多いサービスとなっています。機能もすでに実装済みのものが豊富にあり、多くの他社システムともシームレスに連携ができます。導入しやすい金額とその実績から多くのセンターから支持されています。
KARAKURI | カラクリ株式会社
【特徴】
- カスタマーサポート特化型AIチャットボットでIT企業を中心に多くの実績
- 満足度No.1(※ITreview チャットボットカテゴリーレポート2022年 Spring)
- マニュアルなしでも操作可能な管理画面
カラクリ株式会社が提供する「KARAKURI」は、カスタマーサポート業務に特化したAIチャットボットでメルカリやSmartHRといった有名なIT企業でも使われています。マニュアルなしでも使える管理画面や成果を出すための伴走型のサポートなどが支持されており、非常に高い満足度を誇ります。また、近年では生成AIの活用に力を入れており、業界のトップランナーとして知られます。
Zendesk |株式会社Zendesk
【特徴】
- 事前にトレーニングされたボットを提供
- 様々なチャネルとシームレスに連携
- 生成AIが回答を支援
Zendeskは、全世界で利用されており、幅広いチャネルを一元管理することができるカスタマーサービスソリューションです。機能の一つとしてchatbotを提供しています。事前にトレーニングされたボットを提供しており、業界ごとにチューニングされているため、初めから高い精度で利用することが可能です。また、生成AIにも取り組んでおり、生成AIが回答支援する機能がすでに実装されています。
AI Messenger Chatbot | 株式会社AI Shift
【特徴】
- ユーザビリティを意識した初期設計
- 独自テクノロジー『AI Compass』を活用したチャットボット運用
- 成果に向き合うカスタマーサクセス
株式会社AI Shiftが提供する「AI Messenger Chatbot」は、初期設計から運用まで各フェーズで特徴的な機能を提供しており、それらを伴走型のカスタマーサクセスで支援していく方法が特徴です。特に独自テクノロジーである「AI Compass」は従来のAIチャットボットが抱えていたチューニングの工数を大幅に削減しながら精度を向上することができます。
PKSHA Chatbot| 株式会社PKSHA Communication
【特徴】
- PKSHA Technologyグループによる自社開発AIエンジンによる圧倒的な日本語精度を実現
- 誰でもカンタンにチューニング可能なダッシュボード
- 社内のメールやチャットにより、FAQを自動生成
株式会社PKSHA Communicationが提供する「PKSHA Chatbot」は、高い日本語精度が特徴のAIチャットボットです。エンタープライズで実績があり、過去の蓄積されたデータをもとに作られたモデルは少量の学習で高い精度を出すことができます。専門的な知識なく分析・改善を行えるため、継続的に対話性能を向上させることが可能です。また、効率的なメンテナンスを支援する機能を保有しているため、FAQのメンテナンスコストが他エンジンと比べ圧倒的に抑えられます。
sAI Chat(サイチャット)| 株式会社サイシード
【特徴】
- 導入時から精度95%以上
- ずっと賢くいるための運用サポート
- 使いやすさを追求した豊富な機能とデザイン
株式会社サイシードが提供する「sAI Chat(サイチャット)」は、あらかじめFAQの類似表現を登録することで、導入時より高い精度を出すことができるAIチャットボットです。また、利用率向上施策、FAQの改善提案、KPI管理等などを専任のカスタマーサクセスチームが伴走支援してくれる点が支持されています。
MOBI BOT| モビルス株式会社
【特徴】
- 6年連続売上シェアNo.1(※出典:ITR「ITR Market View:対話型AI・機械学習プラットフォーム市場2023)
- スムーズなオペレーター連携ができる
- 国内外の主要なAIエンジンと連携
モビルス株式会社が提供する「MOBI BOT」は、6年連続売上シェアNo.1を誇るAIチャットボットです。大きな特徴としては同社が展開する「MOBI AGENT」と連携すれば、スムーズなオペレーター連携が可能でシームレスに有人対応に切り替えることができます。AIエンジン部分は自社開発ではなく、国内外の主要なエンジンと連携、オプション機能として提供するAIデータコンソールを利用すれば、継続的な学習も容易に行えます。
サポートチャットボット| 株式会社ユーザーローカル
【特徴】
- クラウドサービス提供による圧倒的な低価格
- 自然言語に特化した高性能な会話エンジン
- チャットボットの構築を専任担当が代行
株式会社ユーザーローカルが提供する「サポートチャットボット」は、低価格で提供可能なクラウドサービス型のAIチャットボットです。サポートやカスタマイズも無料で提供しており、API連携等も従量課金はありません。専任担当によるサポートがあり、業界・利用シーン毎の成功事例をもとに最適な運用方法や改善点を提案してくれるので安心して利用することができます。
COTOHA Chat & FAQ| NTTコミュニケーションズ株式会社
【特徴】
- 独自の意味検索エンジンで質問の意図を読み取り、高い精度での回答を実現
- 13言語を13言語にリアルタイム翻訳できるリアルタイム翻訳できる「マルチリンガル」機能
- マニュアルなどのドキュメントを読解して回答する「自動回答抽出」機能
NTTコミュニケーションズ株式会社が提供する「COTOHA Chat & FAQ」は、NTTで独自に研究されてきた技術をフルに活用した製品です。特に特徴的なのがオプション機能のマルチリンガル機能で、これは13言語にリアルタイム翻訳して日本語のみでチャットボット、有人チャットの双方で対応が可能なものです。センターに多言語対応できるスタッフがいなくても、多言語対応ができるようになります。
比較表・ポジショニングマップ
最後に比較する際に便利な2つのツールを紹介します。
1.比較表
比較表は各社の機能や価格などをマトリックスで見ることができます。また、自社の要望に応じて各項目に点数を設けておけば、定量的にどの企業が最も自社に合うかを算出できます。一般的にはエクセルなどを使い、縦に比較したい項目、横に比較したい企業を並べて作成します。以下は一例です。
概要 |
比較項目 | A社 | B社 | C社 |
回答方式 |
一問一答型 |
|||
シナリオ型 |
||||
スロット型 |
||||
構築方式 |
機械学習(AI) |
|||
ルールベー |
||||
提供方式 |
クラウド |
|||
オンプレミス |
||||
用途 |
カスタマーサポート |
|||
ヘルプデスク |
||||
マーケティング支援 |
||||
設置場所 |
Webサイト |
|||
ビジネスチャット |
||||
メッセージアプリ |
||||
機能 |
GUIエディター |
|||
AI自動回答 |
||||
AI学習 |
||||
デザイン変更 |
||||
CSVインスポート |
||||
CSVエクスポート |
||||
ログ解析 |
||||
ダッシュボード機能 |
||||
有人チャット連携 |
||||
外部API連携 |
||||
多言語対応 |
||||
非機能 |
サポート窓口 |
|||
冗長化対応 |
||||
セキュリティ |
||||
最低/最大利用可能数 |
||||
メンテナンス性 |
||||
カスタマーサクセス有無 |
||||
技術発展性 |
||||
価格 |
初期導入費用 |
|||
月額費用 |
||||
その他費用 |
||||
無料トライアルの有無 |
||||
最低利用期間 |
2.ポジショニングマップ
ポジショニングマップは自社が選定する上で重要な2つの軸を選び、クロスさせた4象限で各社マッピングを行います。視覚的にどの企業が自社に合っているかを確認することができるツールです。
例えば上記2つのポジショニングマップの例だと、「社内にチャットボットに詳しいものがいて、とにかく安価で導入したい企業」ならC社が一番適しているという見方になります。
まとめ
本記事ではチャットボットの選び方のポイントと国内主要チャットボットベンダー、比較の際に役立つツールについて紹介してきました。
一昔前まではAIエンジンの自社開発はハードルが高く、IBMのワトソンなど一部の企業のみが提供していましたが、最近はAIエンジンをクラウドサービスとして広く提供する企業が増えてきたため、多くの企業で安価にAIエンジンの搭載したチャットボットを導入できるようになっています。
そのため、技術による差はあまり各社大きな差にはならなくなっており、どこまで運用面を考慮してUIがデザインされているか、外部連携と容易に連携可能か、導入や運用時に手厚くサポートできるかが主な焦点に変わってきているのが現状です。また、これからは生成AIが急速に発展している中、各社生成AIをどのように取り入れていくかが注目のポイントです。
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