【SV必見】コールセンター教育のポイント|主な研修の流れについても解説
2024/03/13
- 品質
- 生産性
- 社員教育
効率的なセンター運営を実現し、センター全体の売り上げ利益を向上させるための施策として、コールセンターの教育に力を入れることは非常に重要です。
「コールセンターの教育体制を整えたいが具体的な方法がわからない」
「コールセンター教育に力を入れることで、応対品質や顧客満足度を高めたい」
「効率的なセンター運営を実現したい」
「教育体制を整えて、従業員満足度を向上し離職を防止したい」
本記事は、このようなお悩みをお持ちのご担当者様におすすめの記事です。
顧客と直接つながりを持つコールセンターにとって顧客満足度の向上や応対品質の向上は重要な項目であり、それらを向上するための施策としてコールセンター人材の教育に力を入れることは必要不可欠です。
また、コールセンター教育は、単なるスキル向上だけでなく従業員満足度向上にも寄与し、社員の離職防止にも繋がります。
本記事では、社員の教育に力を入れていきたいとお考えのご担当者様に向けて、コールセンター教育の重要性やポイント、具体的な研修内容をご紹介いたします。 コールセンター運営にお役に立てれば幸いです。
コールセンター教育に課題をお持ちのご担当者様へ
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コールセンター運営において教育が重要なわけ
まず、コールセンター運営においてなぜ教育が重要なのか見ていきましょう。
応対品質の平準化と顧客満足度の向上が可能
良質なコールセンターの運営を行うには、応対品質と顧客満足度は重要な指標の一つです。コールセンターの教育に力を入れることによって、個人の経験や能力に頼らずに誰がやっても同じ成果が出るような体制を整えることができ、その結果、コールセンター全体の応対品質を平準化することが可能になります。 また、応対品質を平準化することで、顧客満足度やブランドイメージの向上につながり、企業の売り上げ利益向上に貢献することが出来るでしょう。
従業員満足度UPで離職を防ぐことが可能
コールセンターは離職率が高い職場の一つですが、その原因に「業務難易度の高さ」や「不十分な研修」が挙げられています。
実際、オペレーターの離職率の高さに悩まされているご担当者様も多いのではないでしょうか?
そこで、教育に力を入れることで、オペレーターひとりひとりの顧客対応スキルや仕事に対する意欲向上につなげることが可能になります。その結果、従業員満足度の向上を図り社員の離職を防ぐことができるでしょう。 また、教育に力を入れ、従業員満足度の向上を通じて離職を防ぐことができると、今まで新しい人材の採用にかけていた採用費や時間を削減することにもつながります。
センター全体の生産性向上
良質なコールセンター運営には、センター全体の生産性を高めることも重要です。 しかしながら、教育が不十分なコールセンターでは優秀なオペレーターに業務が集中してしまったり、目標の電話応対件数を達成できない人材が出てきてしまったりします。そこで、教育を徹底することで一人ひとりのスキルを高め、センター全体の電話応対件数や事務処理件数を増やすことは、センターの売り上げ利益アップにつながる重要な施策となるでしょう。
優秀なオペレーターに必要な主なスキル
コールセンター教育をするにあたって、どのようなオペレーターに育てていくか、イメージをつけておくことは重要です。この章では、優秀なオペレーターに必要な主なスキルを3つの観点から見ていきましょう。
コミュニケーション能力
コールセンターには日々、顧客からの商品やサービスに関する質問や意見・要望、クレームなど、多種多様なお問い合わせがかかってきます。また、お問い合わせをしてくる顧客の心情や状況も様々です。そこで、オペレーターとして大事にしたいスキルが、様々な状況に合わせてコミュニケーションをとっていく力です。
オペレーターは、ほかの職種と比べてもかなりレベルの高いコミュニケーション能力が求められます。時に、顧客が商品やサービスに不満を感じ、怒りを露にして興奮している状態でも、慌てずに相手の話を聞き、相手に寄り添って要望を汲み取り、相手の立場に立って応対できるかがオペレーターとして重要なポイントです。 また、コミュニケーション能力とはただ顧客の要望を汲み取る力だけではありません。顧客に寄り添い、顧客が抱えている不満や悩みに対して適切な言葉で伝えることも重要なコミュニケーション能力の一つです。
臨機応変に問題解決する力
コールセンターにお問い合わせをしてくる顧客は、商品やサービスに対して何かしらの問題や不明点を抱えており、オペレーターに問題解決してもらうことを望んでいます。
そのため、オペレーターは顧客が抱えている問題や要望を正確に理解し、問題解決に導いていく必要があります。顧客の要望を汲み取り、的確な応対ができれば、顧客の悩みが解消され顧客満足度も高くなるでしょう。 また、様々なお問い合わせに対応していれば、マニュアル通りにいかないこともあるはずです。オペレーターは、そんなイレギュラーな場面においても臨機応変に受け答えができるスキルを磨き上げていく必要があるでしょう。
丁寧に仕事を進める力
「丁寧に仕事を進める力」も優秀なオペレーターの特徴の一つです。
コールセンターのオペレーターは、顧客のお問合わせに対応するだけが仕事ではありません。しっかりと、顧客から問い合わせがあった内容をCRMシステムに残したり、場合によっては担当部署へ顧客の声を情報連携したりすることも重要なお仕事です。
オペレーターひとりひとりが、電話応対の後処理作業に意識を向けていないと正確な顧客情報を蓄積することができません。その結果、過去と同じ顧客から問い合わせがあった際に、顧客とオペレーターの間で認識の相違が発生し、トラブルになる恐れがあります。そのような問題が発生すると、顧客満足度が下がり、顧客が離れてしまい、最悪の場合、企業の売り上げ低迷につながってしまうでしょう。 より質の高いコールセンターを運営するためには、顧客データの蓄積が重要な資源になるため、顧客対応から後処理までを一気通貫して丁寧に取り組む力がオペレーターには求められます。
主なオペレーター研修の内容
ここからは具体的にどのような研修を行っていくべきか、一つの例としてオペレーターの研修の流れや内容についてご紹介いたします。
基礎研修
まず、初歩的な内容を教える基礎研修からスタートします。
基礎研修の内容は主に2つに分かれています。コールセンターで働くうえで必要な基礎知識を教える座学のパートと、基本的な電話応対の方法を教えるロールプレイングパートです。
座学は会社概要や取り扱う商品・サービスの説明、電話応対のルールなど、コールセンター業務を行うにあたってオペレーターが最低限必要な基礎知識を習得するために行います。
座学のパートを終えたら、次はロールプレイングパートの研修に入ります。電話の受け取り方や正しい敬語など、電話応対をイメージして顧客との電話を正しく行えるように基本的な技能を教えていきます。また、電話応対のみならず事務処理の進め方やシステムの使い方に関しても、より実践的な研修を実施します。基本的なPC操作はもちろん、トラブルがあった時の対処法や、報告書・レポートの書き方など、業務を行う上で発生する事務処理やシステム操作を教えていきます。
~基礎研修のポイント~ |
・適度にアイスブレイクをしながら緊張がほぐれるような研修を実施しましょう ・PCなどの基本操作でフォローが必要な人がいないかチェックしておきましょう ・初日から重たくなりすぎないよう、興味を引き付けるように進行していきましょう ・ロールプレイング研修では、より業務に踏み込むため、難易度の高さにギャップを感じて離脱者が出ないようにサポートしましょう ・実際の業務や現場をイメージできるように研修に使う教材を工夫しましょう |
セキュリティに関する研修
コールセンターは、さまざまな顧客からのお問い合わせを受け多くの顧客データが蓄積されていく場所です。そのため、多くのセンターでは運営において、機密情報の漏洩を避けるためのセキュリティ対策を特に重要視しています。
社内のセキュリティ対策は様々ありますが、まずは個人や会社の機密情報を扱う機会が非常に多いオペレーターに対して、セキュリティに関する研修を徹底して実施する必要があります。 法律や社内規定についての説明を通じて遵法意識を高める研修を行ったうえで、機密情報の取り扱い方法や不審な電話に対する適切な対処方法などを行っていきます。
~セキュリティに関する研修のポイント~ |
・セキュリティに関する研修は、1度行って終わりではありません。3か月に1度、半年に1度など、情報の取り扱いの重要性について、初心に戻り対応してもらえるよう定期的に行っていきましょう。 ・オペレーター自身のコールセンター業務に対するセキュリティ意識を高めつつ、実際にイメージできるよう実践的な対処法を教えていきましょう。 |
実務研修(OJT)
基礎知識や基本的な応対の研修を行い、実務を行う上で必要なスキルや知識の習得をクリアできたと判断したオペレーターに対して実務研修(OJT)を行っていきます。OJT(On The Job Training)とは、実際に顧客からの電話に対応する実践形式での研修のことです。 コールセンターにおけるOJTは、一般的には先輩オペレーターと研修性が二人一組になって行います。
先輩が 実務を見せる→解説する→研修生が実践してみる→評価する の流れを繰り返し行い、研修生が着台基準を満たせるよう促します。
~実務研修のポイント~ |
・OJT初日はオペレーターも緊張しているので、最初は付きっ切りで見るなど安心できる環境を作りましょう ・受電/架電数や、システムの誤操作、後処理まで自己完結できるかなど着台基準を設定し、クリア基準とオペレーターの現在地を可視化しておくといいでしょう ・1件ごとにフィードバックを行ったり、1日の振り返りを行ったりすることで、オペレーターの不安や疑問を解消していく体制をとりましょう ・OJTを終えて着台する際は、振り返り面談を実施し、モチベーション高く自信をもって着台デビューできるように促しましょう |
フォローアップ研修
コールセンター研修は、着台前の研修だけで終わりではありません。オペレーターひとりひとりが成長することは、センターの応対品質や売り上げの向上、オペレーターの働き甲斐の促進にもつながるため、着台後も研修を行っていくことが重要です。
フォローアップ研修には主に2つの方法があります。1つは、オペレーターとしての能力を測定するテストで足りないスキルや知識をあぶり出す「スキルチェックテスト」を行い、その結果に応じて追加で研修を受けてもらう方法。もう1つは、SVなどの管理者がオペレーターの電話応対をモニタリングし、個別にフィードバックを行う方法です。 どちらの研修方法をとるにしても、フォローアップ研修は、オペレーターひとりひとりに向き合い、それぞれの特徴やスキルレベルに合わせて実施していくことが大切です。
スキルアアップ研修
スキルアップ研修は、オペレーターが新しいスキルを習得してさらに成長していくための研修です。この研修を行うことで、オペレーターの対応可能な業務範囲が増え成長意欲につながったり、センターの生産性向上につながったりします。
新しい取り組みやステップアップがないと、優秀なオペレーターも働き甲斐を感じにくくなってしまい、退職に至るというケースも少なくないでしょう。
一人前のオペレーターとして活躍している人が、さらに業務の幅や活躍の場を広げられるようにスキルアップ研修を導入することはとても重要であり、その結果がセンターの成長にもつながっていくでしょう。
オペレーターの教育実施において重要なポイント
この章では、オペレーターの教育・研修を実施していくにあたって押さえておきたいポイントを解説していきます。
オペレーターの心強いパートナーとなるマニュアルの作成
心強いパートナーとなるマニュアル作成は、オペレーターの教育において重要なポイントの一つです。マニュアルは、従業員教育において重要なものであるため多くの企業が作成していることでしょう。しかし、今あるマニュアルは「初心者でもわかりやすく、オペレーターの心強いパートナーになるマニュアル」という視点を持って作成できているでしょうか?
・陥りやすいミスと解決策の提示
・過去、頻発して起こったクレームと応対方法の事例
・初心者でもわかりやすく専門用語をなるべく使わない
・図や表を用いてオペレーターがイメージしやすいような工夫 など
このように、現場で働くオペレーターの心強いパートナーになるマニュアルを意識して、作成することがポイントです。
また、マニュアルは1回作成して終わりではなく、担当者を決めて定期的に内容をブラッシュアップしていくことも必要です。 マニュアルが充実していると、オペレーターの成果をサポートすることができたり、オペレーターの安心感にもつながったりと、働きやすさにも寄与するでしょう。
▼コールセンターマニュアルの作成手順やポイントについて詳しくはこちら▼
【実践ガイド】完全解説!コールセンターマニュアル作成 – マニュアル作成の重要性とその手順
それぞれのオペレーターに合ったフィードバックの実施
その人に合わせたフィードバックを実施するという点もオペレーター教育において重要なポイントです。
オペレーターの性格やスキルレベルは人それぞれです。定期的に実施している面談やモニタリングを通じて、一人ひとりのオペレーターと向き合い、性格やスキルレベルに合わせて適切なフィードバックを実施することを意識しましょう。 的確なフィードバックを行うために、事前に評価観点を明確にしておくことやフィードバックのポイントを認識しておくことも重要です。
<フィードバックのポイント>
ストレスケアやモチベーションマネジメントの実施
オペレーター教育には、スキルのみの指導やフィードバックだけでは足りません。日々、強いストレスを感じながら働いているオペレーターの精神的な面をサポートしていくことも、オペレーター教育を実施するうえで意識するべきポイントです。 面談や仕事の合間の隙間時間を通じて、オペレーターのコンディションに気を配り、ストレスケアやモチベーションマネジメントを実施してあげましょう。オペレーターの精神的な面を支え、働きやすい環境を整えることでオペレーターのモチベーションも保たれ、スキルアップにもつながっていきます。
より効果的なコールセンター教育を実践するために
ここまで、コールセンターの具体的な研修内容や教育のポイントについて解説してきました。しかし、コールセンターに関する知識不足や、教育を実施するうえでの人的リソースの不足などの要因により、教育体制を整えることは簡単なことではありません。この章では、より効果的な教育を実施していくためにおすすめの施策をご紹介いたします。
コンタクトセンター検定の取得
コールセンター教育をより効果的に進めていくためにおすすめの施策の一つが「コンタクトセンター検定の取得」です。
コンタクトセンター検定を取得することで、コンタクトセンター(コールセンター)の運営において体系的に学ぶことができます。コールセンターの理想と現状のギャップを洗い出したうえで、適切な施策を打つための判断材料として活用することが可能になります。 コンタクトセンターの教育はもちろん、運営全般に関して課題を感じている管理者の方にとっておすすめの資格です。
▼コンタクトセンター検定について詳細はこちら▼
コンタクトセンター検定(コン検)とは?取得メリットや勉強方法を解説
コールセンターの委託化
コールセンター教育をより効果的に進めていくためにおすすめのもう一つの施策は「コールセンターの委託を導入」することです。
コールセンターの運営には、様々な知識やシステム、リソースが必要であり、自社ですべて完結させようと思うとかなり大変です。本記事でご紹介した“教育”だけでも抑えるべきポイントがたくさんあります。 コールセンターの委託会社は、その道のプロであり、知識やリソースはもちろんコールセンターの運営実績も保有しています。また、独自でコールセンター教育を実施している委託会社も多くあるため、委託会社をうまく活用していくこともおすすめです。
▼コールセンター委託会社の一覧▼
【2024年最新】コールセンター委託11社紹介│選定ポイントを分かりやすく解説
いかがでしたでしょうか。
今回は、コールセンター運営におけるオペレーターの教育にフォーカスし、教育実施のポイントや具体的な研修内容について紹介していきました。
コールセンターの管理者は、オペレーター 一人ひとりに向き合い、適切なフィードバックを行ったり、オペレーターにとって働きやすい環境を整えたりすることを意識しましょう。 より良質なコールセンターの運営を実現するためにも、コールセンターの教育に注力していくことはとても大切です。本記事がコールセンター教育に携わるご担当者様にとってお役に立てれば幸いです。
コールセンター教育に課題をお持ちのご担当者様へ
「コールセンターの教育体制を整えたい」「教育に十分な時間をかけられていない」「効率的なセンター運営をしたい」とお悩みのご担当者様、まずはお気軽にウィルオブ・ワークにご相談ください。コールセンター専門特化25年以上、実績多数のウィルオブ・ワークが、お客様の運営課題にカスタマイズのご提案をさせていただきます。ご相談・お見積りは無料!下記ボタンよりお気軽にご相談ください。