【徹底解説】母集団形成とは?応募者の“質と量”を高める方法と成功のポイント

2025/05/21

応募が集まらない」「採用活動をしても理想の人材に出会えない」──
そんな悩みを抱える採用担当者は少なくありません。採用活動の第一歩である「母集団形成」がうまくいかなければ、選考すべき候補者がそもそも集まらず、採用の成功は遠のいてしまいます。

本記事では、採用活動の土台をつくる「母集団形成」について、その基本的な考え方から、よく使われる手法、成果につなげるためのポイントまでを解説します。

応募者の“数”だけでなく“質”も高め、自社に合った人材と出会うためのヒントをお届けします。

母集団形成とは

母集団形成とは、企業が採用活動を行う際に、自社にマッチした候補者を効率よく集めるための取り組みを指します。ここでいう「母集団」とは、実際に応募してきた人材だけでなく、求人に興味を持っている潜在的な求職者も含まれます
採用成功のカギを握るのは、この母集団の「量」と「質」のバランスです。量が不足していれば採用の選択肢が限られ、質が伴わなければ採用後のミスマッチや早期離職につながる可能性が高まります。

実際の取り組みとしては、求人情報を自社ホームページや求人サイトに掲載する、SNSで企業の魅力を発信する、社員紹介によるリファラル採用を実施する、合同説明会やオンラインセミナーに参加する、過去の応募者データベースを活用する、専門の人材紹介サービスを利用するなど、多岐にわたります。母集団形成は、採用活動の成否を左右する出発点であり、計画的に取り組むことで、採用全体の効率と成果を大きく向上させることができます。

母集団形成が注目される背景(要因)

少子高齢化による労働人口減少

【出典:みずほ総合研究所】

日本では少子高齢化が急速に進行しており、労働人口そのものが年々減少しています。この傾向は今後も継続し、企業にとっては「採用したくても応募がこない」状態がさらに深刻化すると予測されています。

こうした背景から、質・量ともに十分な人材を確保するためには、戦略的な母集団形成が欠かせません。

高齢化にともなう人材獲得競争の激化

【出典:厚生労働省】

厚生労働省の統計によれば、働き盛りとされる20~64歳の生産年齢人口は確実に減少傾向にあり、企業間での人材獲得競争は激しさを増しています。求人を出せば自然に応募がある時代は終わり、今や採用活動においてもマーケティング的な視点が求められる時代。自社にマッチする人材に出会うためには、採用が必要になる前から候補者との接点を築いておく必要があります。

転職市場の活性化

新型コロナウイルスを契機に、働き方やキャリアに対する価値観が大きく変化し、転職市場が急速に活性化しました。リモートワークの普及、副業・フリーランスの拡大、オンライン面接や選考の一般化などにより、求職者の選択肢は広がり、行動も柔軟になっています。こうした多様化する求職者ニーズに応えるためには、企業側が受け身でいるのではなく、積極的な母集団形成に取り組むことが欠かせません。

母集団形成のメリット

計画的に採用活動を行える

適切に母集団形成を行うことで、採用活動をより計画的に進めることが可能になります。たとえば、採用人数の目標やターゲット像を明確にしておくことで、採用の全体像を可視化しやすくなり、進行状況に応じた見直しや改善も柔軟に対応できます。無計画な採用よりも、母集団の質・量を見ながら運用できるため、ミスマッチや人材不足といったリスクを未然に防げます。

採用のコストを抑えられる

応募数が少なすぎる場合は追加募集によるコストがかさみ、多すぎる場合は選考工数や対応時間が増えてしまうなど、母集団の不均衡はコスト増加の原因になります。あらかじめ目標人数やターゲット層に合わせて母集団を形成することで、採用活動の無駄を最小限に抑えることができ、適切なチャネル選定や予算配分にもつながります。

自社に合う候補者の採用確率が上がる

母集団形成の最大の利点は、「自社にマッチする人材」と出会える確率を高められる点です。事前にターゲット層や必要なスキル・人物像を明確にしておけば、的外れな応募者への対応に時間を取られることなく、精度の高い選考が実現します。結果的に定着率が上がり、長期的な人材確保や再採用コストの削減にもつながります。

母集団形成を成功させる3つのポイント

採用ターゲットを明確にする

採用目的をはっきりさせたうえで、ターゲットの明確化が必要です。「採用目的を達成するために、どのような人材が必要か」という点を意識しながら決定します。その際には、人事・当該部門などの採用関係者と認識のすり合わせも行いましょう。認識にズレが生じると、不必要な工数・採用単価が増える可能性があります。

採用計画の設計

採用人数から内定、研修までの採用スケジュールを作成しましょう。求める経験やスキルによって必要な人材と人数は変わります。1人当たりの採用単価や業務内容なども考慮しながら、計画に合わせて採用人数を決定しましょう。また、期限の設定も大切です。募集開始日や選考期間などを逆算することで、効率よく採用活動が行えます。  

採用戦略を立てる

選採用戦略では、より具体的なターゲット像をイメージします。経験・スキルの水準・年齢・学歴・職場や仕事に求めるものなど、条件の具体的な言語化が必要です。採用活動は自社に合った人材を採用し、活躍してもらうことを目的として行います。入社後のミスマッチや内定辞退などを防ぐためにも、求める人物像をしっかりと描いておきましょう。

振り返りと次回アクション

採用活動終了後は、応募者数、面談設定数、選考通過率、合格率、採用コスト、CV率、キャンセル率、応募者の質などの結果を評価し、次回のアクションに向けて振り返りを行います。このプロセスは、母集団形成を持続的に取り組むために欠かせません。また、自社にとって最も効果的な採用手法の見極めを行うことができるでしょう。

母集団形成の具体的な手法

求人サイトの活用

求人サイトは多くの求職者を抱えているため、
採用数が多い場合や、定期的に採用が必要な場合に有力な手法です。メリットとしては、多くの求職者にアプローチすることができる点です。
求人サイトを活用するデメリットは、ランニングコストがかかること、他社案件との差別化が難しいため想定よりも応募を得られないことが挙げられます。

ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングとは、企業が直接求職者にアプローチする手法です。これにより、選定した適切な人材に迅速にアプローチでき、自社にマッチしたスキルや経験を持つ候補者をターゲットにすることが可能です。

リファラル採用

リファラル採用とは、現社員からの紹介により、信頼性の高い人材を低コストで集める効果的な手法です。
メリットとしては、ほかの採用手法を用いる際に比べ、採用コストを最小限に抑えることが可能な点と、紹介者から候補者の情報をヒアリングすることができるため、事前情報を持った状態で選考を進めることが挙げられます。
デメリットは、応募母数を担保するのが難しく、採用計画を立てづらいことが挙げられます。

▼リファラル採用に関する記事はこちら
リファラル採用とは?メリット・デメリット・導入の流れを解説

合同説明会・オンラインセミナー

合同説明会やオンラインセミナーは、一度に多くの求職者に対して魅力を伝えられる場であり、効果的な母集団形成の場となります。
メリットとしてはイベント終了後に参加者の反応やフィードバックを素早く得ることができるため、採用活動の改善に役立てることが挙げられます。
デメリットは、限られた時間で説明をするため情報過多による混乱を招く恐れや、個別対応が難しいことが挙げられます。

人材紹介サービスの活用

人材紹介サービスは、専門のエージェントが企業に最適な候補者を紹介する手法です。この手法は短期的で的確な人材を集めたい場合に適しています。

人材紹介サービスを活用するメリット

本章では、前章で説明した手法の中でも、ウィルオブ・ワークでもサービス展開しており、特におすすめの施策である『人材紹介サービス』についてご紹介します。理由としては、成功報酬型のためコストメリットがある点、エージェントによる事前スクリーニングにより企業ニーズにマッチした人材と接点が持てる点があげられるためです。

効率的な採用活動

成功報酬型のため求人掲載が無料なため、ランニングコストを抑えることが可能です。また、プロのアドバイザーによって選定された候補者を紹介してもらうことで、スクリーニングの手間を省きつつ高品質な採用活動が可能です。

自社にマッチした人材紹介

紹介会社との事前すり合わせをしっかりと行うことで、紹介制度が向上し、ミスマッチリスクが低下し、求める人材に出会える可能性が高まります。また、採用プロセスの各段階で、採用基準を明確に設定しましょう。具体的には以下の採用フェーズです。

採用基準を明確に設定することにより、候補者の質と数を向上させることが可能です。

まとめ

母集団形成は、優秀な人材を効率的に採用するための不可欠なプロセスです。少子高齢化や人材獲得競争の激化といった背景から、その重要性はますます高まっています。適切な候補者集団を抱えることで、採用成功率や入社後の定着率を向上させ、企業の成長を支援することができます。
具体的な手法を駆使し、持続的な母集団形成に取り組むことが重要です。

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Writer編集者情報

  • 中西 魁

    大学卒業後、2019年4月新卒でウィルオブ・ワークに入社。2025年4月退社。
    コールセンターと事務に特化した事業部にて、
    フィールドサポーター、コーディネーター、人材紹介エージェント業務を経験。
    その後エンジニアのフリーランスマッチング業に従事。
    現在、0歳の息子が生まれ、仕事と子育ての両立を目指し日々奮闘中。

    ・趣味:フットサル サウナ
    ・長所:誰よりもポジティブ

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