採用代行(RPO)と人材紹介の違いとは?メリットや自社に合った選び方を解説
2024/12/24
- アウトソーシング
- コスト削減
- 人材採用
- 品質向上
新たな人材を確保することは、企業にとって非常に重要な課題です。しかし、採用市場の競争が激化し、優秀な人材を確保するためには、従来の採用手法だけでは不十分なこともあります。
そこで、採用代行(RPO)や人材紹介といった外部の専門サービスの活用が注目されています。
本記事では、これらのサービスの違いやそれぞれのメリット・デメリットを詳しく解説し、どのような企業にどちらのサービスが向いているのかをご紹介します。
社内の採用体制を強化し、最適な人材を効率的に獲得するためのヒントを提供しますので、最後までお読みいただき、自社に適した採用戦略を見つけてください。
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採用代行(RPO)と人材紹介|各サービスの概要
採用代行(RPO)と人材紹介の違いについて解説する前に、まずは各サービスの概要について簡単にご紹介します。
採用代行(RPO)とは?
採用代行(Recruitment Process Outsourcing)は、企業の採用活動を代行会社に委託するサービスです。求人広告の作成から面接、候補者の選定まで企業の採用活動を幅広くサポートします。採用のプロである代行会社が企業の採用戦略に基づき、効率的な人材確保を実現します。
人材紹介とは?
人材紹介は、企業が求める人材を人材紹介会社(エージェント)に依頼し、適切な候補者を紹介してもらうサービスです。企業の採用ニーズに合わせて候補者を紹介し、企業と候補者のマッチングをサポートします。紹介される候補者は事前にスクリーニングされているので、企業の要件に合った人材を効率的に採用することができます。
採用代行(RPO)と人材紹介|各サービスの違いは?
採用代行と人材紹介には大きな違いがあります。
以下の4つのポイントに分けて、順番に見ていきましょう。
サービス範囲
採用代行(RPO)は、採用プロセス全体を外部に委託するサービスです。候補者の募集から面接の調整、内定者のフォローアップまで、採用活動の幅広い範囲を包括的にサポートします。
一方、人材紹介は、企業のニーズに応じて特定のポジションに適した候補者を紹介するサービスです。特定の求人に対して適任者を探し出し、企業に紹介することに焦点を当てています。
費用形態
採用代行(RPO)の費用形態は、長期的なサポートを受けることに対して費用が発生することが多い傾向にあります。月額固定型または従量課金型が一般的です。初期費用が発生するケースも多い為、利用の際はあわせて確認するようにしましょう。
人材紹介は成功報酬型で、紹介された候補者が入社した際にその候補者の年収の一定割合を支払う形が一般的です。そのため、紹介手数料が発生するのは採用が成功した場合に限られます。
利用開始までのスピード感
採用代行(RPO)は、採用プロセス全体を見直し、最適化するために時間がかかることがあります。また、代行会社へ依頼する業務内容によっては、サービス開始前に行政への許認可申請を行う必要があります。そのため、導入までのスピード感はやや遅い傾向にあります。
一方、人材紹介は、必要な人材を迅速に紹介することが目的であるため、比較的短期間で利用開始が可能です。急な人材不足や特定のポジションの補充が急務の場合、人材紹介が迅速に対応できる利点があります。
以下、サービス利用の流れを簡単にご紹介します。
採用代行(RPO)|利用の流れ
1. 初期相談と要件定義
企業の採用ニーズをヒアリングし、代行会社が最適なサポートプランを提案します。
2. サービス内容の決定と契約
採用プロセスの範囲や期間を確定し、契約を締結します。
あわせて、行政へのサービス許認可申請を行います。
3. 採用プロセスの実行
代行会社が採用活動を実行し、企業と連携して採用活動を進めます。
4. 定期的なレポートとフィードバック
定期的に採用進捗を報告し、フィードバックを通じて改善策を提案します。
5. 成果確認と最終評価
採用結果を評価し、採用活動の成果を確認します。
人材紹介|利用の流れ
1. 初期相談と求人内容の決定
求人票作成と要件定義を行い、候補者に求める条件を明確化します。
また、あわせて職業紹介基本契約書の締結を行います。
2. 候補者の紹介
要件に合った候補者を紹介してもらい、面接を調整します。
3. 面接の実施
企業と候補者が面接を行います。
4. 内定が決定後の内定通知書提出
企業に最適な候補者へ内定を出し、紹介会社へ内定通知書を提出します。
5. 人材紹介契約覚書の締結
入社前までに人材紹介契約覚書の締結をします。
行政への許可
採用代行(RPO)の場合
採用代行(RPO)は、業務の内容や範囲によっては「委託募集」に該当するため、企業と代行会社の両方が行政の許認可を取得する必要があります。
「委託募集」とは、労働者の募集活動を外部に委託することで、「職業安定法第36条」に規定されています。依頼する企業の許認可の届出は、代理で採用代行会社が行うことも可能です。サービス利用開始前に必ず届出を行いましょう。
人材紹介の場合
人材紹介の場合も「職業安定法第4条」に基づき、厚生労働省の許可が必要となります。
ただし、許可が必要なのは「人材紹介会社(人材を紹介する側)」であり、サービスを利用する企業は行政の許可を必要としません。
採用代行(RPO)と人材紹介|各サービスのメリット
採用代行(RPO)のメリット
依頼可能な業務範囲が広い
採用代行(RPO)のメリットの一つとして、依頼可能な業務範囲の広さが挙げられます。採用代行では、求人票の作成、候補者のスクリーニング、面接調整、採用計画の立案など、採用に関わるさまざまな業務を依頼できます。企業のニーズに合わせて、必要な部分だけを柔軟にサポートしてもらえるため、自社に最適なサポート体制を構築できます。
コア業務に専念ができる
採用代行を利用することで、企業は採用に関わるノンコア業務を外部に任せることができ、本来のコア業務に専念することができます。特に、他の重要なタスクや戦略的業務に集中できるため、全体的な業務効率が向上します。時間とリソースを効果的に配分できるため、企業の生産性が向上するという大きなメリットがあります。
採用コスト削減
採用代行を利用することで、求人広告費や紹介手数料などの採用関連コストを適正に管理し、効率的な採用活動が可能です。内部リソースを最適化することによって、間接的なコストも削減できます。また、短期間で人材を確保できるため、トータルコストの削減にもつながるでしょう。
採用活動の質が向上
採用代行では、専門知識を持つプロが採用活動をサポートするため、採用プロセスの質が向上します。企業のニーズに合った求人設計や最新の採用手法を取り入れることで、より優秀な人材を確保できる確率が高まり、企業の競争力を強化することができます。
▼採用代行(RPO)のメリットに関する記事はこちら
「採用代行(RPO)のメリットとは?|採用活動成功のカギを徹底解説」
人材紹介のメリット
成功報酬型でリスクのない採用が可能
人材紹介サービスは成功報酬型のため、採用が決定するまで費用が発生しません。この仕組みにより、企業は初期費用を抑えつつ、必要な人材の確保を目指すことができます。採用が成功した際にのみ費用が発生するため、コストパフォーマンスに優れた採用手法と言えます。
候補者選定や調整業務の負担を軽減
人材紹介サービスでは、応募者のスクリーニング、面接日程の調整などの採用業務を紹介会社に任せることができます。これにより、企業の採用担当者は煩雑な事務作業や候補者選定に割く時間を大幅に削減でき、本質的な業務や戦略的な計画に集中することができます。
マッチング精度の高さで理想の人材を確保
人材紹介会社は、企業の求める要件に合った候補者を厳選し、紹介します。専門的な知識と豊富なデータベースを活用することで、マッチング精度が高まり、採用成功率が向上します。適切な人材を迅速に確保できるため、組織の成長にもつながります。
迅速な対応で短期間での採用を実現
人材紹介サービスは、迅速に必要な条件に合致した候補者を提案できる体制が整っています。紹介会社が事前に候補者のスクリーニングを行うため、企業側は労力をかけずに適切な人材を選定できます。これにより、募集開始から採用決定までの期間を短縮し、急な人材ニーズにも柔軟に対応できます。
▼人材紹介のメリットに関する記事はこちら
「人材紹介サービスのメリット│コンタクトセンター採用成功の秘訣を徹底解説」
採用代行(RPO)と人材紹介|各サービスのデメリット
採用代行(RPO)のデメリット
社内に採用ノウハウが蓄積されない
採用代行を利用すると、採用プロセスが外部に委託されるため、社内に採用ノウハウが蓄積されません。この結果、社内での採用活動がブラックボックス化してしまい、将来的な採用力の向上が難しくなります。自社内での採用担当者のスキル向上や知識共有が進まないため、外部業者への依存度が高まり、継続的なコストが発生するリスクが増すでしょう。
▼ブラックボックス化に関する記事はこちら
「コンタクトセンターにおけるブラックボックス化│解消方法を徹底解説」
応募者や内定者との関係性を構築しにくい
採用代行を利用すると、応募者や内定者との初期接触が外部スタッフによって行われるため、企業独自の文化や雰囲気を伝える機会が減少します。この結果、応募者や内定者との信頼関係を築くのが難しくなり、早期離職のリスクが高まる場合があります。
対策として、企業側が応募者や内定者と直接関与する機会を増やす工夫が必要です。
人材紹介のデメリット
使い方次第では高額のリスクの恐れ
人材紹介サービスは成功報酬型のため、適切に利用しないとコストが高額になり、企業の予算を圧迫する恐れがあります。特に、採用するポジションによっては手数料がさらに高額になることがあります。また、大量採用を行う際は、一人ひとりの紹介手数料が積み重なり、予算を大きく超えるリスクがあるため、適していないことが多いでしょう。
企業文化や価値観のミスマッチリスク
人材紹介サービスは、スキルや経験を重視して候補者を紹介しますが、その結果、企業文化や価値観と一致しない人材が選ばれることがあります。このミスマッチが発生すると、早期退職や業務上のトラブルが生じるリスクが高まります。企業側が紹介会社と十分なコミュニケーションを取り、明確な要件を伝えることが重要です。
採用代行(RPO)と人材紹介|各サービスに向いている企業の特徴
採用代行(RPO)と人材紹介は、それぞれ異なる特長を持つ採用方法です。
自社にぴったりの採用手法を見つけるため、本章ではどのような企業にどちらのサービスが向いているのかを解説します。
採用代行が向いている企業の特徴
採用人数が多い、採用担当がいない、初めて採用活動を行う企業、または社内に採用ノウハウがない企業は、自社リソースだけでは効率的な採用活動が難しいことがあります。こういった場合、代行会社の専門的なノウハウとリソースを活用することで効果的な採用活動を実現できるでしょう。
大量採用が必要な場合、代行会社のサポートにより迅速かつ効率的に多くの応募者対応ができます。また、初めて採用活動を行う企業や採用担当が不在の企業にとって、採用代行はプロセスの構築やサポートをしてくれるので、成功率が高まります。
採用代行は、限られたリソースでも最大限の成果を引き出すための強力なパートナーとなります。
人材紹介が向いている企業の特徴
専門性の高い求人やエグゼクティブクラスの求人には、通常の採用プロセスでは見つけにくい特定のスキルや経験を持った人材が必要です。人材紹介サービスは、そのような高度に特化したスキルを持つ人材をピンポイントで紹介する能力があります。
さらに、採用人数が少ない企業にとっても、人材紹介はコストパフォーマンスが高い手法です。求人情報を公にしたくない企業にとっても、非公開求人の形で優秀な人材を探せるので、企業の戦略や機密を守りながら採用活動を進められます。
▼採用代行(RPO)/人材紹介サービスのおすすめ会社の紹介記事はこちら
「【比較】採用代行(RPO)10選|各社のおすすめポイントと選び方を解説」
「【最新版】コールセンター人材紹介6社│メリット・デメリット│必要手続きや選定ポイントを紹介」
まとめ|自社に適した採用支援サービスを活用しよう
採用代行(RPO)と人材紹介は、それぞれ異なる特長とメリットを持つ採用方法です。
採用代行は、採用人数が多い、担当者がいない、初めて採用活動を行う企業に最適で、企業のリソースを最大限に活用しながら効率的な採用をサポートします。
一方、人材紹介は、専門性の高い求人やエグゼクティブクラスの採用、少数精鋭の採用に適しており、高度に特化した人材を迅速に確保することができます。
それぞれのサービスの特性を理解し、自社のニーズに合わせた採用手法を選ぶことで、効率的かつ効果的に優秀な人材を確保することができます。
採用活動は企業の成長を左右する重要な要素です。本記事で紹介したポイントを参考に、自社に最適なサービスを選択し、採用成功へとつなげてください。
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Writer編集者情報
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コネナビ編集部 上原 美由紀
採用業務支援・求人広告事業会社を経て2019年9月に株式会社ウィルオブ・ワークに入社。
コールセンターとオフィスワークに特化した人材サービスの事業部へ配属、キャリアアドバイザー職を経験。
産育休を経て現在子育てにも奮闘中!
・趣味:音楽 ゲーム ディズニー お酒
・特技:タスク管理