シニアスタッフCPH5→7へ改善│生産性を高めるWILLOF高知センターのご紹介

2024/03/28

コールセンター運営をしていると、オペレーターの離職率が下がらない、安定稼働ができておらず目標のKPIが達成できない、生産性が向上しないなど、お悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

今回はウィルオブ・ワークのマザーセンターである高知センターで取り組んでいる「HAYABUSAプロジェクト」についてご紹介します。

センターの生産性をあげるべく取り組み始めた本プロジェクト、実施後には成長に伸び悩みがあったシニアオペレーターのCPH伸長率が150%を超えたり、管理者やオペレーターとのコミュニケーションも増えて定着率が向上したりと良い成果が出ています。ぜひご覧ください。

【インタビュー実施日:2022年】

定着率向上、生産性向上に課題をお持ちのご担当者様へ

コールセンターの運営に関するお悩み・ご相談はウィルオブ・ワークにお任せください。マザーセンターである高知CRMセンターをはじめ、山形・郡山・金沢センターにてローコストハイパフォーマンスな運営を実現しているウィルオブ・ワークはお客様の運営課題にカスタマイズのご提案をさせていただきます。

お気軽ご相談はこちら

高知CRMセンター・担当者紹介

高知センターは2011年11月17日に開所したウィルオブ・ワーク第一号のコールセンター。全165席あり、現在は7業務を受託し運営しています。

本日インタビューにこたえてくださったのはこちらの3名。

小枝さん 2005年セントメディア(現ウィルオブ・ワーク)派遣社員として大阪で勤務。オペレーターとSVを経験した後、2011年11月に高知センターの立ち上げに携わる。2020年には山形センターの立ち上げにも従事。今まで立ち上げた案件は20案件以上!お酒が好きでソムリエ資格もあるそう。

森井さん 2017年4月入社。リーダー、SVを経験し2022年1月LSV昇格。オペレーター時代から生産性向上を自ら名乗り出て、チーム全体の生産性向上に貢献する。個別指導・全体最適の両方に目を向け、担当業務全体の品質維持・向上に寄与。数値へのこだわりが高く、チーム全体を勝ちに持っていくことに全力をつくす。趣味は旅行でディズニーランドと韓国にはやくいきたい!とのこと。
担当案件:大手ケーブルテレビ会社

橋本さん 2013年1月入社。リーダー、SVを経験し2021年4月LSV昇格。洞察力に優れ、人心掌握力の持ち味を生かした運営が持ち前。数字へのコミットは人一倍高い。猫が大好きで、なんと19匹飼っているとのこと。
担当案件:大手家電製品メーカー

HAYABUSAプロジェクトとは

WILLOF独自の生産性向上・品質向上プロジェクト

―HAYABUSAプロジェクトの詳細について教えてください

【小枝さん】まずHAYABUSAプロジェクトの名前については、ローコストオペレーションの実現、それと遠くの目標に向かうという意味合いから命名しております。施策開始当時、話題になっていた惑星探査船のハヤブサの内容と一致していたので社内投票により決定しています。

本プロジェクトはコンタクトセンター業務の品質向上と生産性向上を目的としており、チーム全体の品質を向上し、生産性をあげるべく、個人別にフォーカスした取り組みになります。

センター立ち上げ当初、生産性が1番重要な課題でした。試行錯誤しながら実際に取り組み始めて、コミュニケーター(オペレーター)の退職抑止にもつながり、よい効果が出てきています。

―プロジェクトの具体的な取り組みを教えてください。

【橋本さん】ATT(平均通話時間)とACW(平均後処理時間)を短縮するための施策になります。

センターでは平均処理時間(AHT)や、CPH(1時間あたりの対応件数)など、センターではさまざまなKPIを設定しております。KPIの数値が悪いメンバーに対しては、行動モニタリングを実施し分析していきます。分析した結果、問題点が明確になったら、取り組むべき課題に対して細かなアクションを決めて手を打ち、PDCAを回していきます。

高知CRMセンターの指導方法「サイドバイサイド」

ティーチングとコーティングをおり交ぜた指導方法「サイドバイサイド」

【小枝さん】コミュニケーターへの指導方法は、ティーチングとコーチングをおり混ぜたサイドバイサイド(横づき指導)を実施しています。

ティーチングスタイルで丁寧に教え指示だしをし、オペレーターに知識をインプットしてもらいます。そして、コーチングスタイルでオペレーターが自ら考え正解を導きだせるように適切な質問をして、実際にオペレーターが正しい行動をし、電話対応における成功体験をしてもらうというやり方です。

ティーチングとコーチングとは

  ティーチング コーチング
目的

電話対応方法やシステム操作などを指示したり教えることで、理解させること

電話対応における問題解決力の向上
プロセス

指導者がオペレーターに対して指導したり指示したりすることで、知識を与える方法

対話をしてコミュニケーションをとり、オペレーターが自ら考えられるよう促したり、適切な質問をすることによって本人の力で正解を導き出せるようにする方法
知識の伝達の仕方

指導者からオペレーターへ

オペレーターが自ら考え、答えを導き出す

ティーチングは指導者が対象者に知識や技能を伝えることで、一方コーチングは学習者(オペレーター)が自ら問題を発見し、課題解決していく力を身につけさせることです。

【橋本さん】1度指導するだけで できる人も一定数いますが、中にはそう簡単にいかない人もいます。自分で納得いくまで教えてもらったことを落とし込んで取り組むことが重要なので、コーチングには力を入れています。

あと、指導する中で大切にしていることは、しっかりコミュニケーターを観察することです。コミュニケーターの性格に合わせて、ほめてあげたり励ましたり、時には叱ったり というコミュニケーションをとることを意識しています。

―2013年から取り組まれている本プロジェクトですが、2019年から改めてプロジェクトがリスタートしました。生産性の数値に問題があったのでしょうか?

【小枝さん】数値のいい人と悪い人の差が激しかったんです。生産性を上げるということは利益に直結するため、センターを運営する上では非常に重要な課題でした。当時トップクラスだった森井さんを中心に1番重要なプロジェクトとして動き出しました。

【森井さん】私がこのプロジェクトに入り始めた時は、リーダーになる直前ぐらいだったので、電話対応で忙しい時でした。そのため、入電が少ない時間帯や曜日を選んでコミュニケーター10名程への指導を担当しました。

ー対応された方々の指導前と指導後の結果はいかがでしたか?

私が指導した方々は、全員CPHの数値が向上しました。コミュニケーターが皆、目的ややるべきことを理解し、前向きな姿勢で取り組んでくれたおかげです。

2019年にプロジェクトリスタートにより、CPHの数値が改善

シニアスタッフのCPHが劇的に改善・CPH伸長率150%!

成長に伸び悩みがあったコミュニケーター、チームの生産性TOP層へ

【小枝さん】入社して数年たっている60代シニアの方の話です。

なかなか数値が伸びず、自身の成長に伸び悩んでいたのですが、森井さんによるサイドバイサイドの結果、一気に数値が伸びました。的確な指導とコーチングによる成功体験をさせることで、本人のモチベーションが向上し、数値も良い結果が出てきて良いサイクルが回りました。

本人のスキルがあがることで電話応対におけるネガティブな指導を受けることが少なくなり、ストレスが軽減されたと思います。

その方はCPH「5」だったのですが、いまでは「 7」という数値まで上がっています。

成功のカギはコミュニケーション

―成功させるために、重要となっているポイントは何でしょうか。

【森井さん】コミュニケーションが1番大事だと思います。普段あまりコミュニケーションをとっていないSVやリーダーに突然指導に入られたら億劫になってしまい、それが原因で教えてもらったことも吸収しづらくなります。また能力を最大限出し切ることができないこともあります。

管理者の方にお伝えしたいのは、日ごろからオペレーターとコミュニケーションをとっていただきたいということ。リーダーやSVに的確に指導してもらえたおかげで、成長につながった、生産性向上にも寄与できて仕事が楽しくなった!と思ってもらうことが大切だと思います。

その他にも、コミュニケーターと相性のよい管理者にフィードバックをしてもらうことで、成果が大きく変わってくる場合もあります。

―森井さんがコミュニケーターと喋る時に意識していることはありますか?

【森井さん】普段、仕事以外のことで話した会話を覚えておくことです。

高知センターには、家庭の事情やプライベートのことなどを話してくれるコミュニケーターは結構いるので、話してくれた内容は絶対に忘れないようにしています。

お子さんの体調が悪いということを聞いていたら、次回お話する際お子さんの体調について聞いてみたりコミュニケーターさん自身の体調にも気遣ってみたり。

そういう些細なコミュニケーションが、コミュニケーターにとっては心地が良かったり、自分のことを気にしてくれているなという安心感につながったりします。

―センターには森井さんよりも年上のコミュニケーターがいると思います。コミュニーケーションをとる際に気をつけているポイントはありますか?

【森井さん】ご年齢関係ない話になりますが、さっきお伝えした「話をすること」「会話した内容を覚えておくこと」に加え、ティーチングコーチングを行う時は、改善するべき点だけ指導するのではなく、必ずコミュニケーターの良いところにも目を向けて、できるだけ多く褒めることを意識しています。

良い点に目を向けてあげることにより、長所はのばしつつ、MOREポイントについては一緒に改善していこうというスタンスを心がけています。

高い定着率を誇る高知センターの取り組み

プロジェクト実施による離職率低下

―高知センターの定着率がいい理由を教えてください。

【小枝さん】森井さんや橋本さん含め、高知センターの管理者が決して諦めない人であるということ。また、コミュニケーターと真摯に向き合い、時には厳しく指導することを怠らないことだと思います。

コミュニケーターが弱音を吐いたり、退職を考えたりしている時は、「ほんとにあなたのこと考えているんだよ」という強いメッセージがちゃんと伝わっているんだなと感じる時があります。

コールセンター業務は1回ネガティブになってしまうと退職という最悪のケースに繋がることが多いので、常にアンテナを張っていないといけません。そういったコミュニケーターの変化に気づく察知能力も優れています。

ー高知センターのSVのお人柄が現れたご指導、とても素敵ですね。

【橋本さん】あとはフェイストゥーフェイスでの管理者とコミュニケーターとの面談を実施するということも大切にしています。ちゃんと対面で時間をとってコミュニケーションの場を設けることにより、オペレーターが安心して勤務できる環境づくりにも気を付けています。

順位表の張り出し、競争意識の醸成とモチベーション向上施策

コミュニケーターのモチベーションアップに繋がるようなセンターの施策はありますか?

【小枝さん】結果を見える化するという取り組みを行っています。森井さんのチームでは、順位表などの張り出しを大々的にやってくれています。
生産性や品質、出勤率などのグラフの張り出しや、3冠王の決定もしております。

3か月連続CPHトップの名前を張り出すと、コミュニケーターのモチベーションが上がり、トップランニングがどんどん伸びていきました。

―トップになった方は継続しようと努力しますし、それを見た周りの方も「自分も頑張ろう」というモチベーションにさせる施策ですね

【小枝さん】そうですね。森井さんチームは、以前は全員の名前を張り出していたので1番最下位の人も全員載っていました。一見ネガティブが生まれそうですが、最下位の方に対しても、ちゃんと個別面談を実施して「どうしていこうか?」とティーチングとコーチングを実施しフォローしてきたので、モチベーション低下による退職ということはほとんどなかったですね。
(社内監査上、2024年現在は名前は伏せてイニシャルで張り出しをしております)

モチベーションUPキャンペーン

【橋本さん】SVやリーダーと1日の受電件数を競うキャンペーンも実施しています。そのSV名にちなんで〇〇(SV)フェアとユニークなネーミングをつけて遊び心も持たせています。

1ヶ月実施し、SVとリーダーの件数を超えたコミュニケーターにはインセンティブが発生するという内容です。

ちょっと遊び心を持たせつつも、みなさん真剣に取り組んでくれるので、HAYABUSAプロジェクトの一環であり、生産性のベースアップがされていきます。

今後の展望

ー立ち上げ当初から振り返ってみていかがですか?

【小枝さん】センター運営をする上でしんどい思いをしたこともあったのですが、森井さんと橋本さんがそれぞれ担当している2本柱のメイン業務の案件を受注することが出来て、その案件が育ってきていると実感できています。

それと人が育つことで、高知センターを拡大することができたということも大きなポイントです。

元高知センター長の木村さんが現金沢センター長であり、高知センター出身の米田さんが立ち上げ当初の郡山センター長であり、また高知センター出身の佐藤さんが現山形センター長であったり、私自身も山形センターの立ち上げに携われたりと、高知センターはウィルオブ・ワークのマザーセンターにはなれたのかなと思うと、非常に感慨深いですね。

【森井さん】辞めたいなと思ったことも正直ありました。でもコミュニケーター当時、お世話になったSVやLSVの方がいてくれたからお仕事が楽しくできましたし、その人たちの存在があったからこそ頑張れたというのがあったので、私もそういう存在になりたいなという思いが強くあります。

やはり誰一人欠けてほしくないですし、コミュニケーターの皆さんが元気に働ける環境作りを頑張っていきたいなと思っています。

ー最後に今後の展望を教えてください。

【橋本さん】HAYABUSAプロジェクトが全員の評価にしっかりと組み込めたらいいなと思っております。センターの健全な運営を続けていくために、働くコミュニケーターさん達が充実して働けるような、そんなセンターの運営を目指してやっていきたいと思っております。

引き続きウィルオブ・ワークのマザーセンターと呼ばれるように頑張りたいと思います。

最後に

高知センターの魅力
人柄はおおらかで真面目、おもてなし文化に根差す高知センターは沢山の笑顔が自慢だそう。

センターの方針に対して全員が同じ方向を向いて、全力で頑張る姿勢が見受けられる活気あふれるセンターです。
センター創業者の方々の思いがずっと根ざしている・・・そんな温かい高知センターの取り組みをご紹介させていただきました。

コールセンター運営にお困りのご担当者様へ

コールセンターの運営に関するお悩み・ご相談はウィルオブ・ワークにお気軽にご相談ください。ウィルオブ・ワークには高知センターをはじめ、山形・郡山・金沢センターと地方に4拠点センターを構えております。「コールセンターのアウトソーシングを検討している」「センター運営に課題がある」「人が採用できなくて困っている」「オペレーターが定着しなくて悩んでいる」というご担当者様は一度お気軽にお問合せください。

お気軽ご相談はこちら

Writer編集者情報

  • コネナビ編集部 平井 美穂

    2012年、株式会社セントメディア(現:株式会社ウィルオブ・ワーク)へ入社し、コールセンターとオフィスワークに特化した人材サービスの事業部へ配属。フィールドサポータや営業コーディネータ、キャリアアドバイザー、新規営業、人材紹介(転職支援)などを経験。
    2020年 人材紹介にて自己最高売上を記録、時短勤務×妊娠中での実績が評価され全社月間MVPにノミネート。現在5歳と2歳を育てるパワフルワーママ!

    ・趣味:断捨離、森林浴、岩盤浴
    ・特技:細かい事に気が付く点

Related article関連記事

法人お問合わせ・資料ダウンロード

コンタクトセンターの採用・運営に関してお悩みの方、お仕事探しの方はお気軽にお問合せください。