【RPAツール】WinActorとは?|他ツールと異なる8つの特徴と価格を解説

2024/10/18

本記事では、国産RPAであるWinActorについて、その特徴や価格について解説します。

  • 「WinActorがどんな製品か興味はあるけど、まずは気軽に知りたい」
  • 「RPAの比較をしており、WinActorの価格や特徴について知りたい」
  • 「他社RPAを導入済みだが、近々リプレイスすることを考えている」

上記のようなお悩みを持つ方におすすめです。
この記事を一読すれば、WinActorについて基礎から詳細までを一気に理解することができます。

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純国産RPAソリューション「WinActor」とは

WinActor ®(ウィンアクター)とは、2010年にNTT研究所が開発した純国産RPAソリューションです。
※WinActorはNTTアドバンステクノロジの登録商標です。

そもそもRPAとは、システムを活用し、ホワイトカラー業務を効率化・自動化する仕組みのことです。
人間が行う業務を代替、補完することから、仮想知的労働者とも呼ばれています。労働力不足や長時間労働問題を解決する有効策として、導入が広がっています。
(過去の記事も読む:RPAツール徹底比較9選!選定ポイントや導入効果・各ツールの特徴を解説

RPAが求められる背景

WinActorをはじめとするRPAが拡大している背景に、日本の生産年齢人口の減少があります。総務省の発表によると、1995年をピークに生産年齢人口は減少しており、2015年は7,629万人だったが、2030年には6,773万人、2060年には4,418万人にまで減少する見込みとなっています(参照:第1部 特集 データ主導経済と社会変革)。

また、政府は社会的な要請を受け「働き方改革」として、時間外労働の上限規制や年次有給休暇の時季指定、同一労働同一賃金の施行などを推進しています。生産人口が減少している中、いかにして生産性を上げるかが日本の大きな課題となっています。

RPAの市場

RPAの市場は年々増加傾向にあり、RPA関連サービスも含めた市場規模は2022年時点で1,285億円に到達する見込みです。(参照:矢野研究所 RPA市場に関する調査

年商1,000億円以上の大手企業では51%、年商50億円以上から1,000億円未満の中堅・中小企業は25%との企業で導入されており、日本の大手企業ではすでに社数ベースでの導入率が過半数を超えています。

MM総研が2020年に行ったRPAの市場調査によると、WinActorは浸透率が38%となっており、世界有数のRPAサービスであるUiPath、国内で高いシェア率を誇るBizroboに次いで高い浸透率を誇ります。

WinActorの8つの特徴

WinActorは、NTTグループにより開発・利用されてきた長い歴史と豊富な導入実績に裏打ちされた機能を備えた純国産「RPA」ソリューションです。「人間と寄り添い、互いに成長する関係を構築するRPA」というコンセプトを持ち、開発されてきており、主に8つの特徴を持っています。

高い信頼性

WinActorは2022年1月時点での導入社数は7,000社を超えており、2017年以降RPA国内シェアNo.1の実績をはじめ、多くの企業から評価されています。

これはRPAに限りませんが、多くのシステムで導入実績の多さは信頼に繋がります。これだけ簡単に情報にアクセスできるようになった時代において、選ばれるのは選ばれるだけの理由があります。WinActorは顧客満足度も高く、信頼性の高い製品といえるでしょう。

完全日本語対応

あえて、日本語対応していることを強みに書くのは、RPAは外国産の製品も多く日本で流通しているからです。海外製は英語圏に適する形で作られたものを無理やりローカライズしているものも多く、日本人が利用すると違和感のある配置や言葉になっていることもしばしばあります。また、全てのドキュメントが日本語訳されていないなどもあり、マニュアルやガイドラインを読み解くのに苦労することもあります。

その点、WinActorは純国産のため、当然ですがドキュメント類を含め、全て日本語で記述されており、日本語に適したデザインレイアウトで設計されています。

簡単な操作性

WinActorがここまで普及した背景に、現場でも利用できる操作性があります。プログラミング等の特別な知識がなくても簡単にシナリオ作成することができるようGUIが提供されており、利用者は画面上でのドラッグ&ドロップ、ク リック操作で簡単にシナリオが作成できます。

徹底的に使いやすさにこだわった設計となっており、シナリオ作成、編集を補助する400以上の部品が「ライブラリ」として用意されていたり、ひな型が用意されていたりとユーザーフレンドリーな作りとなっています。

幅広い対応ソフト

WinActorは4つの異なるインターフェイスを用いて直感的にシナリオを開発、改修することができます。

UI識別型 / 構造解析(IEモード / イベントモード)

こちらはWindowsのブラウザIE上の操作やWindowsの純正ライブラリで作られた画面操作を記録する機能です。カバー範囲は狭いですが、シナリオ作成がしやすく、安定的に起動します。

ファイル向け / 外部接続IF(ライブラリ)

IE以外のWindows上の操作を機能できる機能です。Googleが提供するブラウザであるChromeや、高いシェアを誇るERPサービスであるSAP、グループウェアのNotesなどと連携ができます。他にも対応可能なライブラリ数は現在約400個です。

画面識別型(画像マッチング)

あらかじめ画像を指定しておき、対象の画像がWindow上にあるかどうかをマッチング確認する機能です。画像をフックにして、後続の処理に移行していくことができ、PDFやTXT、JavaやFlashも認識可能です。

座標指定型(エミュレーションモード)

マウスやキーボードの操作を記録できる機能です。指定した起点(=WinActorでは”原点”)をもとに、位置を記録していくことで自動操作します。4つの中で、最もシンプルでカバー範囲が広いのが特徴ですが、画面の位置が変わったりすると、改修が必要になるデメリットがあります。

PC1台から利用可能

WinActorは、基本的にOSがWindowsの「クライアントPC」および「サーバー」で実行することができます。特別な環境構築を行う必要はなく、インストールのみですぐに利用ができるため、情報システム部門の力を借りずとも、現場で設定が可能です。

 

クライアント型

サーバー型

形式

・PC1台ごとにWinActorをインストールする形式

・利用するPC毎にライセンス必要

・サーバーの各ユーザプロファイルごとに 
 WinActorをインストールする形式

・ユーザプロファイル毎にライセンス必要

シナリオ作成方法

PC上でシナリオを作成・動作 サーバー上でシナリオを作成・動作

特徴

特定の部門で部分的に利用するなど、小規模に導入しやすい

サーバー上で「WinActor」を一元的に管理するため大規模導入向き

利用目的

クライアントPCで実行する業務を代行 サーバーで実行する業務を代行

充実した人材育成制度

WinActorはこれまでご説明した通り、非常に使いやすいシステムではありますが、社内にどう活用するかを推進できる有識者がいるかどうかで社内への展開スピードが変わってきます。そこで、WinActorでは研修や検定制度を設け、WinActor人材の育成を支援しています。オンラインでE-ラーニングが受けれたり、WinActorのシナリオ作成技術者養成研を行うRPAトレーニングセンターが全国に9拠点あります。

手厚いサポート

WinActorに限らず、システム導入の際は導入前から導入後まで、さまざまな壁があります。WinActorでは、そんな導入する際に越えなければならない課題(壁)に対して、様々なメニューで導入・支援を行っています。

例えば、導入前ならどんな業務がRPAに向いているかなど業務整理を支援するコンサルティングサービス、製品選定時には2ヶ月間の有償トライアルの提供、導入段階ではPoCの実施、導入後はオンサイトサポートパックとして、年間50時間の支援稼働を提供しています。

リーズナブルな価格帯

WinActorは始めやすい価格帯であることも魅力的なシステムです。価格については次章で詳しく解説します。

WinActorの価格

RPAのコスト構造

WinActorの価格をご説明する前に、RPAのコスト構造について簡単に説明しておきます。

初期費用(イニシャルコスト)

RPA導入時には、初期費用がかかります。初期費用の内訳としては、以下になります。

  • ライセンス費用
  • ベンダーによるコンサル費用、構築費用
  • クライアントPC、サーバー購入費用

ライセンス費用については無料で提供する企業もありますが、基本的には1ライセンスあたり数万円から数十万円のものが多くになります。また、ベンダーによるコンサル費用や構築費用については、導入する規模にもよって数万円単位から数千万単位になることもあります。また、導入前の業務整理など、どこからベンダーが関わるかによって費用が変わってきます。

また、RPAを動かすためのクライアントPCやサーバの購入費用がかかることについても注意が必要です。

月額費用(ランニングコスト)

RPAは一度購入すればそれで終わりというわけではなく、ライセンス費用として継続的に費用がかかります。基本的には契約は年単位で行い、お支払いは月額単位で支払うことが多いです。

RPA導入時には、初期費用だけでなく、月額費用も計算し、減価償却までの期間でのトータルコストを見る必要があります。

運用保守費用

こちらは月額に発生するライセンス費用とは別に運用保守をお願いする場合に発生する費用です。ベンダーによってライセンス費用に含まれている場合と、別途で運用保守費用としている場合があります。

運用保守費用の中身は基本的には対応するベンダー側のエンジニアの人件費になります。自社だけで運用や保守が完結できるのであれば必要ないですが、継続的にベンダー側からの支援が必要な場合はお願いする必要があるでしょう。

WinActorの価格

それではWinActorの価格について確認しましょう。以下が弊社で提供している費用です。

ポイント1:ライセンス種別

弊社が提供しているライセンスは2種類あります。

  • ノードロックライセンス(フル機能版)
  • ノードロックライセンス(実行版)

全ての機能が実行可能なフル機能版に対して、実行版はいくつかの機能で制限があります。

機能

画面名/操作

ライセンス種別

フル機能版

実行版
シナリオ編集および保存

新規作成、記録、シナリオ編集、インポート、エクスポート、上書き保存、名前を付けて保存

シナリオ読込

開く

シナリオ実行

全体実行、部分実行、一時停止、ループ完了後一時停止、再開、再開およびループ完了後一時停止、停止

△ ※1
画面表示

ツールバー

△ ※2

オプション

△ ※2

フローチャート

△ ※3

変数一覧

△ ※3

データ一覧

ログ出力操作

監視ルール一覧

イメージ

プロパティ

ルール管理

ブレイクポイント一覧

起動パスワード設定

起動パスワード

ライセンス管理

バージョン情報表示、ライセンス登録

終了

終了

※1…実行版では、部分実行ができません。
※2…実行版では、記録、編集のメニューが表示されません。
※3…実行版では、閲覧のみが可能です。変更操作ができません。

ポイント2:無料トライアル

弊社では30日間、無料トライアル期間として、ノードロックライセンス(フル機能版)を提供しています。初期研修やおてがる相談の利用が可能となっています。

無料トライアル期間で使用感や業務効率化ができるかをPoC的に確認し、導入を決めることができます。

ポイント3:無償サポートサービス

WinActorは基本的な考え方として、どの代理店販売から購入してもライセンス費用内に製品保守は含まれています。それに加えて、弊社では無償サポートサービスを行っています。導入前から以下メニューの利用が無償で可能です。

  • RPA基礎研修:初級のハンズオン研修
  • メールサポート:RPA技術者によるメールサポート
  • オンラインレクチャー:WEB会議ツールを利用してのマンツーマンサポート
  • おてがる相談:電話/メール/訪問にてお手軽に相談受付

WinActorは売値が決まっているため、ベンダーごとに販売する価格に差はありません。無料トライアル期間やサポート体制で差別化しているケースが多いため、どのベンダーからWinActorを購入するかを検討する際はそちらをチェックしましょう。

まとめ

今回は純国産RPAソリューション「WinActor」について解説しました。
RPAはすでに多くの現場で導入されており、効果の出やすいソリューションといえます。その中でも純国産RPAとして高い信頼のあるWinActorは今後も拡大していくことが予測されます。WInActorを販売する企業は増えてきておりますが、特にサポート面で提供できるサービスメニューが変わってくるので、そのあたりを吟味しながら選定をしていくとよいでしょう。

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Writer編集者情報

  • コネナビ編集部 平井 美穂

    2012年、株式会社セントメディア(現:株式会社ウィルオブ・ワーク)へ入社し、コールセンターとオフィスワークに特化した人材サービスの事業部へ配属。フィールドサポータや営業コーディネータ、キャリアアドバイザー、新規営業、人材紹介(転職支援)などを経験。
    2020年 人材紹介にて自己最高売上を記録、時短勤務×妊娠中での実績が評価され全社月間MVPにノミネート。現在5歳と2歳を育てるパワフルワーママ!

    ・趣味:断捨離、森林浴、岩盤浴
    ・特技:細かい事に気が付く点

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