コールセンター業界において、効率的な人材確保と定着率の向上は重要な課題となっています。なかなか求める人材が集まらない、採用しても早期離職となってしまう、現場の教育担当の業務がまわっていない等、お悩みの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ウィルオブ・ワークのユニット派遣サービスの導入事例について紹介します。ユニット派遣とはどのようなサービスなのか、ユニット派遣を利用するメリット、ユニット派遣サービスの導入によって、コールセンターのどのような課題をどのように解決し、成果を上げたのかをご紹介します。

ユニット派遣とは

ユニット派遣は、派遣先企業へチームとして人材を派遣するサービスのことです。一般的な人材派遣では、個々の派遣スタッフが派遣先企業で個別の業務を担当するのに対して、ユニット派遣では派遣スタッフと管理者セットで一体となって特定の業務を担当します。

ユニット派遣と通常の派遣の違いは？

簡単にまとめると一般派遣とユニット派遣の違いは、個々の派遣かチームでの派遣かという点になります。

下記 図をご覧ください。契約形態は一般派遣もユニット派遣もどちらも同じで、「労働者派遣契約」が適用されます。それぞれ見比べたときに利用するメリットとデメリットが少し異なるので、次の章でユニット派遣のメリットについて見ていきましょう。

ユニット派遣のメリット

ユニット派遣を利用すると下記のようなメリットがあります。

• 派遣先管理工数の軽減
• 品質向上
• 定着率向上

派遣先管理工数の軽減

チームで派遣してもらうことにより、派遣先企業は採用時の労力や工数を軽減することができます。採用時の人材の選考・面接プロセスを効率的に進めることができ、人材採用の円滑化が見込めます。 また、オペレーターの研修や教育はもちろん、シフト作成や勤怠管理もユニット派遣チームの管理者が対応するので、派遣先企業の管理工数が一部なくなります。その結果、派遣先の担当者は、主軸業務や注力したい業務に時間を費やすことが可能になり、生産性向上につながります。

品質向上

派遣会社によるオペレーター教育や、応対品質向上に向けた指導によりオペレーターの品質向上が期待できます。顧客対応のバラつきを減らすこともできて対応品質が安定します。オペレーターの対応が安定し品質が向上すると、顧客満足度向上にも寄与します。

定着率向上

ユニット派遣では、グループ内での連携や協力が強化されます。派遣労働者が一体となったグループとして働くことでチームワークが向上し、相互のサポートや情報共有が促進されます。このような環境において、派遣スタッフは安心感を持ち、定着率が向上する傾向があります。

▼もっと詳しく！メリットデメリットについて解説している記事はこちら
「ユニット派遣のメリットデメリット」

ユニット派遣導入により定着率が大幅に改善-企業導入事例をご紹介-

それでは、ウィルオブ・ワークのユニット派遣の導入事例をご紹介します。

企業への導入事例│導入前の課題は？

A株式会社は、ITコンサルティング、システム開発、ビジネスプロセスの改善などのテクノロジーソリューションを提供している企業です。コールセンターのBPOサービスも展開。BPO事業を展開する中で、コールセンターの人材確保や、派遣スタッフの定着率に課題を持っていました。

そこでウィルオブ・ワークのユニット派遣サービスを受け、課題解決に取り組みました。

ウィルオブ・ワークが提案した導入サービス内容と狙った効果

A株式会社のコールセンター運営課題を解決するため、ウィルオブ・ワークは人材確保と定着率向上を目的とした「ユニット派遣」を提案。

ウィルオブ・ワークの強みである、管理者（フィールドサポータ）と派遣スタッフを一緒に紹介する「ユニット派遣サービス」について提案内容をご紹介します。

【ウィルオブ・ワークが提案したユニット派遣 図】

【具体的施策】

	目的	具体的施策
①	採用の効率化 マッチング精度の向上 早期離職の防止	ユニット派遣専門のプロジェクトチームを発足
②	派遣スタッフの定着率向上 教育コスト削減	ウィルオブ・ワーク管理者（フィールドサポーター）の派遣

【想定効果】

• 希望条件を満たした人材を確保することで派遣スタッフの安定稼働を実現することができ、生産性が高まる。
• 運営体制を構築することで教育コスト・採用コストの削減が可能になる。またチームでのコミュニケーション強化により、派遣スタッフの定着率が改善される。

採用難で人材確保ができない、採用が出来てもミスマッチによる早期離職になるという問題を解決するため、ユニット派遣専門のプロジェクトチームを立ち上げました。

プロジェクトチームのアサインメンバーが、A株式会社の勤務条件や、業務遂行に必要なスキル・マインドを正しく理解し、人選を行いました。これにより採用時のミスマッチ防止につなげました。

さらに、ウィルオブ・ワークの管理者（フィールドサポータ）が現場に常駐し、ウィルオブ・ワークの派遣スタッフの管理を行う体制を整えました。現場での直接指導が可能となり、現場での情報集約・早期フォローが可能となるため定着率の改善を見込んでいました。

導入後の成果

それでは、実際にユニット派遣を導入した結果、どのような成果が出たのでしょうか。 見ていきましょう。

• 人員の充足
• 定着率の改善

【人員の充足】
まとまった人数での採用が難しい中、ウィルオブ・ワークユニットチームにて11名の人材確保ができ、入社をさせることに成功しました。選任のプロジェクトチーム発足により、案件を紹介された派遣スタッフは入社前から業務理解を深めることができ、入社前と入社後のネガティブなギャップをなくすことができました。

【定着率の改善】
 2023年3月からユニット派遣を導入した結果、下記のような結果となりました。

上記表を見ていただくと、ウィルオブ・ワークのユニットチーム発足後、早期離職を防ぎ安定稼働が出来ていることがお分かりいただけるかと思います。

ウィルオブ・ワークのユニット派遣サービスを導入されたA社様から、このようなお声もいただいております。

【A株式会社ご担当者様からの声】

• ウィルオブ・ワークのご担当者様が丁寧な人選をしてくれるので、新人スタッフも順調に研修が進み、電話対応も順調に行ってもらっています。
• ウィルオブ・ワークのSV（ユニット管理者）の〇〇さんには、様々な点で業務貢献してもらっていて大変助かっています。
• 改善点などは特に何もなく、派遣スタッフ様みんなが楽しく積極的にお仕事をしていただいている様子が伺えます。
• 定着率が改善したことで派遣スタッフの入れ替えが減り、その結果、採用コスト削減に貢献してもらえている実感があります。

A株式会社から、今回のユニット派遣の実績を高く評価していただけたことから、別案件のご依頼もいただけております。

適切なサービスを選定するには？

ここまで、ユニット派遣の仕組みや導入メリット、ウィルオブ・ワークのユニット派遣の導入成功事例をご紹介してきました。コールセンターを効果的に運営するためには、適切なサービスを選定することが重要です。各企業の問題点や課題はさまざまであり、それぞれに応じた最適なサービスを選ぶ必要があります。

次は、ユニット派遣、人材紹介、アウトソーシングの3つのサービスについて、それぞれの特徴や適用例、導入メリットについて解説します。ぜひ、コールセンターの課題に応じた最適なサービスを見つけてみてください。

ユニット派遣

ユニット派遣は、先程ご紹介した通り、派遣労働者のグループ（ユニット）が特定の業務を担当するサービスです。ユニット派遣を選ぶ際には、以下のポイントに注目すると良いでしょう。

サービス会社選定ポイント

• 採用力
• 品質
• ユニット派遣の実績
• 営業担当者とのコミュニケーション

採用力

派遣会社に採用プロセスを全てお任せすることになるため、採用力はチェックしておきたいポイントのひとつです。どのような採用ルートで、どのような人材の確保が得意なのかをチェックしてみましょう。

品質

コールセンター運営をする上で、オペレーターの応対品質は重要視したいところです。派遣会社が取り組んでいる研修の確認や、「品質」についてどのように向き合っているのか確認するとよういでしょう。

ユニット派遣の実績

実績がある派遣会社だと安心です。同じ業界業種での導入事例があると尚安心ですね。企業の課題に対してどのようなサービスを導入し、成果を出しているのか確認してみましょう。

営業担当者とのコミュニケーション

ホウレンソウをしっかりと行ってくれるのか、スムーズな連携をとってくれる派遣会社なのかという点についてもぜひチェックしてみてください。営業担当者が約束や期日を守ってくれるか、コミュニケーションの取り方はどうかといったところは、サービス品質に紐づくので、事前の打ち合わせの際などにも確認するようにしましょう。

人材紹介

次に、人材紹介のサービスについてご紹介します。人材紹介は、企業に対して直接雇用となる人材をご紹介する形態のサービスです。以下は、人材紹介の特徴と導入メリットの一部です。

このような企業におすすめ

• 長期的な人材採用を希望している企業
• コールセンター業務に特化した専門知識やスキルを持った人材を求める企業

導入メリット

・成果報酬型のためコストカットにつながる

人材紹介は成果報酬型のサービス会社が多く、紹介料金が発生するのは紹介した人材の採用が決定してからになります。また、求人掲載費用や採用にかかる人件費なども人材紹介会社が対応してくれるのでコストがかかりません。（サービス会社により異なる場合があり）

・優秀な人材の確保が期待できる

人材紹介は、厳格な選考プロセスを経た 優れたスキルや経験を持つ方を紹介してもらえる可能性が高いサービスです。コールセンター専門特化のサービス会社であれば、コールセンター経験者や、コールセンターで働きたいという意欲が高い方の紹介も期待できます。

・人材派遣と違い、書類選考や面接が可能

人材派遣の場合だと、依頼元企業は派遣会社から紹介されるスタッフへの面接行為が禁止されています。一方で、人材紹介の場合は直接雇用となる人材を紹介してもらうので、事前の書類選考や面接は実施が可能となります。

求人掲載の対応や、企業にマッチした人選のプロセスについては、工数がかかるところですが、人材紹介会社にお任せすることができます。選考段階からはしっかりと企業側が適した人材なのかを見極めることができるので、とても効率がよいサービスです。

アウトソーシング

最後に、アウトソーシングサービスについてご紹介します。アウトソーシングは、コールセンター業務を外部の専門サービス会社に委託することで、運営や管理の負担を軽減することができるサービスです。以下は、アウトソーシングの特徴と導入メリットの一部です。

このような企業におすすめ

• コールセンターの運営や管理に専門知識を持っていない企業
• コールセンターの生産性を高めたい企業
• コールセンター業務のコスト削減を求める企業

導入メリット

・専門的なサポートと運営

アウトソーシング専門サービス会社は、コールセンター業務に精通しているところが多く、適切な設備や技術、ノウハウを持っています。コールセンターの効率的な運営と高品質なサービスを実現することができます。

また、１からコールセンターを立ち上げる場合でも、最短1日で構築が可能な代行会社もあり、スピーディに対応してもらえる点もメリットのひとつです。

・コスト削減とリソースの最適化

アウトソーシングにより、コールセンターの運営に関わる人件費や設備投資の負担を軽減することができます。また、企業は自社リソース（社員）を主観業務に集中させることができるので、業務効率がUPします。

以上が、「コールセンターの最適なサービス選定方法」に関する情報です。
コールセンターにおける課題に応じて、ユニット派遣、人材紹介、アウトソーシングなど、適したサービスを選択することで効果的な運営が可能となるはずです。 是非コールセンターの運営課題の解決にお役立てください。

まとめ

今回は「ユニット派遣導入事例」についてご紹介させていただきました。

ユニット派遣を利用することで、コールセンターにおける業務負担の軽減や、コスト削減、オペレーターの定着率向上が期待できます。

また、コールセンター運営課題は企業によってさまざま。最適なサービスを選択することで品質と生産性を高め、企業の成長に貢献することが可能となります。

ウィルオブ・ワークでは、ユニット派遣サービスをはじめ、人材紹介やコールセンターの業務委託などさまざまなサービスを展開しています。 企業課題に応じたサービスをご提案させていただきますので、まずはお気軽にお悩みをお聞かせください。