BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)とは│アウトソーシングやBPRとの違いも解説

2024/12/18

事業課題を解決するために、業務の効率化はつきものです。昨今、企業における業務プロセスを外部委託する「BPOサービス」を利用する企業が増えています。

本記事では「業務効率化をどのようにすればいいか分からない」「一部の業務のみならず、業務プロセスすべてを外部委託したい」とお悩みのご担当者様へ、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスについてご紹介させていただきます。

業務効率化をしていきたいとお考えのご担当者さまへ

「生産性を高めたい」「BPOのプロに業務を任せて主軸業務に専念したい」「BPOサービスを利用したいが何から手をつければよいか分からない」とお悩みのご担当者さま、ウィルオブ・ワークはBPOサービスを展開しております。企業さまの運営課題に寄り添ったカスタマイズのご提案が可能です。ご相談・お見積りは無料ですので、下記ボタンよりお気軽にご相談ください。

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BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)とは

BPOとは、企業が特定のノンコア業務プロセスを外部のサービスベンダーに委託することを指します。これらの外部サービスベンダーはBPOベンダーと呼ばれ、カスタマーサポート業務をはじめ、経理や総務業務など多岐にわたる業務をサポートしています。BPOベンダーの専門知識を活用することで、企業は自社のコア業務に専念でき、定型的で時間のかかる業務を専門家に任せることで効率化を図ることができます。

アウトソーシングとBPR、BPOの違い

「BPO」と「アウトソーシング」という言葉は、しばしば同じ意味で使われることがありますが、実際には異なる概念です。BPOはアウトソーシングの一種ですが、明確な違いがありますので、次の項目で詳しく見ていきましょう。

アウトソーシングとは

アウトソーシングとは、業務の一部を外部の専門業者(アウトソーサー)に委託することを指します。よく利用される業務としては、コンタクトセンター業務や事務業務などがあります。業務効率の向上を目的に、多くの企業がアウトソーシングサービスを利用しています。

BPRとは

BPR(Business Process Reengineering)とは、組織内の既存のワークフローやプロセスを全面的に見直し、再設計することで、業務効率の向上や生産性の向上を目指す手法です。業務改革を通じて、組織全体のパフォーマンスを向上させることが目的です。

▼BPRに関する記事はこちら
BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)完全ガイド:基本概念から注意点や効率的な進め方までを徹底解説

  目的 概要
アウトソーシング 業務の一部を外部委託し、業務効率向上を目指すこと

カスタマーサポートなどの業務を委託会社にて運営代行をしてもらう。

BPR 既存業務を抜本的に必要性から見直し、業務改革を目指すこと

組織の業務プロセスを根本的に見直し、再設計を行う。

BPO 企業の業務プロセスを一括して外部委託することにより、業務の生産性向上を目指すこと

BPO会社により、非中核プロセスを特定し、費用対効果を評価する。

BPOに向いている業務

それでは、どのような業務がBPOに向いているのか見ていきましょう。

一般的に、BPOと相性が良いとされている業務は、定型化されていて繰り返しの作業が多い業務ですが、BPOが可能な業務はそれだけに留まりません。

例えば、経理や総務、事務、人事労務、コンタクトセンター業務(カスタマーサポート業務)、そしてマーケティング関連業務など、多岐にわたる業務がBPOの対象となります。

BPOのメリットとデメリット

続いて、BPOサービスを利用することによるメリットとデメリットを見ていきましょう。

BPOのメリット

BPO導入によって得られるメリットは数多くあります。業務効率化、品質向上、コスト削減、BCP対策ができる点が主なメリットです。

業務効率向上

ノンコア業務を専門のBPOベンダーに任せることで、企業は効率性と生産性を向上させることが可能となります。社員がコア業務に集中でき、中核的な活動や優先業務に専念することで、企業の売上向上も期待できます。

ノンコア業務をBPOベンダーに委託することで、社内リソースを効率的に活用できます。社員は中核業務に集中できるため、重要な意思決定や新規事業の計画に注力が可能です。BPOサービスを活用することで業務効率の向上とともに、生産性や売上拡大が期待できます。

品質向上

BPOベンダーは各分野の専門知識を持ち、特にカスタマーサポートやバックオフィス業務で高いパフォーマンスを発揮します。プロの手による業務遂行は、応対品質の向上や顧客満足度の向上につながります。結果として、ブランドイメージの向上やリピーター獲得が期待できるでしょう。

コスト削減

ノンコア業務をBPOベンダーに委託することで、人件費や採用費用、オフィスの維持費用を削減できます。固定費の圧縮により、予算を戦略的な投資に振り向けられるのが魅力です。また、ベンダーのスケールメリットを活用することで、従来よりも効率的かつ低コストで業務を運営可能です。無駄を省き、賢くコスト管理を行うことができます。

BCP対策

BCP(事業継続計画)とは、自然災害やシステム障害などの緊急事態において、重要な業務を中断することなく継続するための計画を指します。BPOの活用により、データの分散管理やリモート対応の強化が可能になり、事業停止リスクを軽減できます。

また、緊急時には専門のBPOベンダーが迅速かつ的確に対応し、信頼性を確保します。不測の事態に備え、事業継続性を確保するための強固な体制を構築しましょう。

BPOのデメリットとデメリットの解消方法

BPOサービスを利用するうえで、デメリットについても理解する必要があります。本項目では、考えられるリスクに加えて、解決方法も解説します。

 

BPOサービス利用

デメリット

自社内へノウハウが蓄積されにくい点

コストが見合わない場合があること

導入スピード

自社内へノウハウが蓄積されにくい点

BPOを導入することで、顧客の声や運営ナレッジなどが社内に蓄積されにくい点が懸念事項としてあげられます。業務の外部委託により、情報が外部ベンダーに集中し、自社の知識資産が不足する恐れがあります。

解消方法

  • 定期的な情報共有会を実施:BPO業務の進捗や顧客の声を共有するためのミーティングを設定し、社内担当者とBPOベンダー担当者が情報交換を行う場を設けましょう。
  •  KPIの設定:成果を測定するための指標を設定し、業務内容や改善点を迅速化する仕組みを構築します。これにより、進捗管理が容易になります。
  • ドキュメント管理:ナレッジ共有プラットフォームを活用した結果、委託業務のプロセスや記録することで、社内でいつでも参照できる環境を整えましょう。

コストが見合わない場合があること

コスト削減を目的にBPOを検討したにも関わらず、初期費用や運用費用が予算を超えるケースがあります。特に業務調査やシステム構築費用が高額になる場合があります。中長期的に初期費用を回収できることもありますが、予算超過を防ぐための対策が必要です。。

解消方法

  •  初期コストの見積もりを精緻化:複数のベンダーから初期費用・ランニングコストの見積もりを取得して、十分に比較検討しましょう。
  • スモールスタート: 全業務を一度に委託するのではなく、まず一部業務から始めましょう。成果が見込める場合に徐々に委託範囲を拡大していきます。

導入スピード

BPOを導入するには、業務内容の調査や委託内容の整理、システムの構築など、準備に時間がかかります。特に複雑な業務の場合、依頼までに数カ月を要することもあります。

解消方法

  • 緊急かつ重要度が高い業務を優先:すべての業務を一度に委託するのではなく、緊急性の高い一部業務からスモールスタートします。これにより、導入スピードを最短にし効率的にBPOサービスを始めることが可能です。
  • 逆算でスケジュールを計画:BPOサービスを導入する計画をしっかり立てます。複数のベンダーを比較検討する期間もふくめ、余裕のあるスケジュール設定を行いましょう。

BPOサービス導入前の注意点

BPOサービスを導入する際には、以下の点に注意する必要があります。

まず、外部委託する業務の将来性を慎重に検討することが重要です。一度アウトソーシングした業務については、BPOベンダーがノウハウを蓄積して対応するため、依頼元企業にはそのノウハウやナレッジが蓄積されなくなります。将来的にその業務を社内に戻す可能性がある場合、次の点に注意が必要です。

  • マニュアルやノウハウの共有依頼
    BPOベンダーに業務マニュアルやノウハウを定期的に共有してもらうよう依頼しましょう。これにより、社内にも業務知識を蓄積することができます。
  • 情報共有の仕組みづくり
    社内にも情報が残せるよう、情報共有の仕組みを整備しましょう。例えば、社内の担当者が定期的にBPOベンダーとミーティングを行い、業務の進捗状況や改善点を共有することで、ナレッジの蓄積が可能となります。

これらの対策を講じることで、将来的に業務を社内に戻す際のスムーズな移行が可能となり、企業全体の知識資産を守ることができます。BPOの導入は業務効率化に大きく寄与しますが、長期的な視点からも計画的に進めることが重要です。

BPOベンダー選定ポイント

BPOを成功させるためには、適切なBPOベンダーを選ぶことが不可欠です。以下の選定ポイントを確認していきましょう。

実績と評判

BPOベンダーの実績や評判、得意とする領域をチェックしましょう。導入実績があれば、自社で依頼したい業務と類似するサービスの実績があるか確認するとよいでしょう。

専門性

BPOベンダーが自社で依頼したい業務に精通しているか、専門知識を保有しているかを確認しましょう。専門性の高い業者であれば、安心して業務を任せることができます。

拡張性・柔軟性

BPOベンダーが自社のビジネスニーズに応じてサービスを拡張できるか、柔軟に対応できるかを確認することも重要です。将来的に業務を社内に戻す可能性がある場合、業者にマニュアルの共有を依頼するなどの対応が必要です。柔軟に対応できる業者かどうかを見極めましょう。

セキュリティ対策

顧客情報や社内の機密情報を外部に渡す場合、セキュリティ対策がしっかりしている業者を選びましょう。情報セキュリティに関する対策や、オペレーターや社員への教育・研修の頻度と内容を確認すると安心です。

担当者とのコミュニケーション

営業担当者との連携やコミュニケーションはぜひ蔑ろにせず確認しましょう。企業の成長・成功のために一緒に取り組んでくれるスタンスのBPOでベンダーかどうかは、営業担当者の対応からも垣間見えるものです。信頼できる担当者かどうかぜひ見極めてください。

▼BPOベンダー紹介記事はこちらをご覧ください。
【最新】コールセンターBPO8選│概要や選定時のポイント、ステップを解説

まとめ

BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)は、企業が業務効率を最適化し、コア業務に集中できるようにする戦略的アプローチです。ノンコア業務を外部のBPOベンダーに任せることで、企業は本来の潜在能力を引き出し、成長を促進させることが可能になります。

しかし、BPOを成功させ実りあるものにするためには、BPOベンダーの選定、綿密な計画が不可欠となります。

BPOを賢く導入すれば、事業課題を克服し、生産性を向上させることが可能になるでしょう。 本記事が、BPOを検討されているご担当者様のお役に立てれば幸いです。

品質重視のBPOサービスならウィルオブ・ワークへご相談ください。

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Writer編集者情報

  • コネナビ編集部 平井 美穂

    2012年、株式会社セントメディア(現:株式会社ウィルオブ・ワーク)へ入社し、コールセンターとオフィスワークに特化した人材サービス事業部に配属。大手携帯キャリアのコンタクトセンターにて、カスタマーサポートを行いながら、自社派遣社員のサポートやフォローに努める。CSを2年経験した後、営業コーディネーターやキャリアアドバイザー、転職支援など幅広い業務を経験。現在は、2人のこどもを育てるワーキングマザー。

    ・趣味:森林浴、神社巡り、アートに触れること
    ・特技:細かい点に気が付くところ

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