RFPとは│コールセンター委託時の作成目的・作り方を解説
2025/01/23
- アウトソーシング
コールセンター運営では、「業務効率化」「品質向上」「顧客満足度向上」「コスト削減」などさまざまな課題がつきものです。その解決策の一つが、アウトソーサーへの業務委託です。しかし、適切なアウトソーサーを選ばなければ、期待通りの成果を得られないリスクがあります。
そこで、最適な提案を得るために必要となるのがRFP(Request for Proposal:提案依頼書)です。本記事では、RFPの基本から具体的な作成手順までを解説します。初めて作成する方でも分かりやすく解説しますので、ぜひご参考ください
RFP(Request for Proposal)とは?
RFP(Request for Proposal)は、外部に業務を委託する際に、自社の要件や期待する成果を整理して提示し、適切な提案を求める文書です。これは、複数のアウトソーサーから提案を受け、公平に比較・評価するための基盤となります。
たとえば、コールセンター業務であれば、具体的な業務内容をはじめ、「問い合わせ対応件数」「1件あたりの対応時間」「業務の成果定義」などの具体的な要件を記載します。この情報をもとに、各アウトソーサーが提案を準備し、自社に最適な解決策を提案してくれます。
RFPを作成する目的
適切なアウトソーサー選定のため
RPAを作成する目的は、自社に最適なアウトソーサーを選ぶためです。アウトソーサー選びで失敗する要因として「必要な要件が曖昧」「提案内容の比較基準がない」といった点があげられます。RFPは、選定の成功率を高めるために、これらの要因を解消できるメリットがあります。
業務要件の整理と明確化
2つめのRFP作成目的は、アウトソーサーとのミスコミュニケーションを防ぎ、期待通りの成果を得るためです。自社の業務課題や目標を具体的に洗い出し、アウトソーサーへ提示することにより、理解が深まり、最適な提案を受けることが可能になります。
RFP活用で得られるメリット
提案の質向上と最適なアウトソーサー選定
RFPに具体的な要件や評価基準を明記することで、アウトソーサーはそれに基づいた提案を行います。これにより、評価・比較内容が明確な状態となり適切なパートナーを選ぶことが可能になります。たとえば、「AIボイスボットの導入に対応可能か」などの要件を示すことで、アウトソーサーの技術力を正確に判断できます。
対等な比較と評価の実現
RFPは、各提案を同じ条件で比較するために役立ちます。たとえば、「運営コスト」「顧客満足度向上の実績」「サポート体制」などを統一基準として設定することで、公平な評価が可能となります。
社内課題の洗い出しと共有
RFP作成の過程で、社内で見落としていた課題や改善点を明確にできる点もメリットのひとつです。たとえば、「特定の時間帯に対応件数が集中している」「オペレーターの教育不足」といった問題を発見することができ、最適な施策の選定や、RFPの提案に組み込むことがきます。
RFP作成時の注意点
セキュリティ面での配慮
コールセンター業務では、顧客情報などの重要データを取り扱うため、セキュリティ要件の記載が欠かせません。たとえば、「プライバシーマークの取得」「ISMS認証の取得」といった具体的な基準を明示することで、安心できる提案を得られます。
明確かつ具体的な要件設定
RFPに記載する要件や目標が漠然としていて抽象的な内容だと、アウトソーサーから最適な提案を受けられない恐れがあります。「顧客満足度を向上させたい」といった抽象的な要件ではなく、「応答率〇%」「ミス発生率〇%」といった具体的なKPIを設定しRFPに記載しましょう。これにより、アウトソーサーへ発注側の目指す目標が明確になり、提案内容が的確になるでしょう。
RFP作成の進め方│手順とポイント
現状分析と目的の明確化
まず、社内で目指したい姿(To Be)と現状(As Is)を整理します。その中で、理想像に対して現状との問題点(Gap)を洗い出します。それらを解決するための課題を整理していきます。 現状の問題点についてしっかりと分析を行い、RFPの目的を明確にします。
会社、部署(コールセンター)、担当者ごとに理想と現実を整理してみましょう。
理想と現実の乖離が発生している問題(Gap)を洗い出し、それらを解決する手段(課題)を整理しましょう。
この課題部分がアウトソーサーによって解決できる内容であれば、RFPに明確に記載します。
必要なリソースと要件の洗い出し
たとえば、「1日500件の問い合わせに対応可能な人員配置」「24時間365日の運営体制」など、必要な条件を詳細に書き出します。これにより、具体性のある提案を引き出すことが可能になります。
RFPに記載すべき項目
以下の表は、コンタクトセンター業務をアウトソーシングする場合を例とした、RFP記載内容です。 発注企業の概要をはじめ、依頼背景や目標、業務内容、必要人員の要件、スケジュール、依頼内容を具体的に記載しましょう。
RFP記載内容 | |
会社概要 |
会社概要ならびに事業内容など |
依頼背景と課題 |
現状の問題点とそれを解決するための課題などを明確に記載 |
見積もり要件と提案依頼内容 |
アウトソーサーから提案してほしい項目を記載 ・ロケーションやスペース、拡張性 ・教育体制、運営方法 ・概算費用 ・アウトソーサーの強み ・希望要件 など |
依頼したいセンター運営に関する概要 |
・業務内容、シフト、 ・研修スケジュール ・想定呼量 |
必要要因に関する職務要件とスキル |
・マネージャー、SV、LDR、オペレーターごとに必要項目を記載 (例) SVの職務要件:KPIの目標地達成、オペレーションマネジメント、オペレーターの教育・勤怠管理、クレーム2次対応など SVの必要スキル:マネジメントスキル、クレーム対応スキル、課題抽出と問題解決スキル、関係者とのコミュニケーションスキルなど |
センターKPI |
応答率、ミス率 AHT、ATT、ACW 離職率 など |
スケジュール |
アウトソーサー決定からインフラ・システム構築、必要人員採用スケジュール、業務開始まで詳細に記載 |
RFPを使ったアウトソーサー選定プロセス
提案依頼から評価・比較までの流れ
RFPを完成させたら、候補となるアウトソーサーに提案依頼書を配布し、提案を受けます。受領後は、依頼内容が適切に伝わっているか、また提案が要件に合致しているかを確認します。
その上で、事前に設定した評価基準(例:「コスト」「対応スピード」「業務実績」など)に基づいて、各提案を比較・検討します。評価基準はスコア化しておくと、複数の提案を客観的に比較しやすくなるためおすすめです。
比較検討の基準例
• コスト:初期費用やランニングコストの明確性
• 対応速度:問い合わせ対応に要する時間や効率性
• 実績や強み:同業界や類似業務での実績・成功事例の有無、アウトソーサーならではの強みなど
プレゼンや質疑応答の機会を設ける
提案を受け取った後は、アウトソーサーと直接コミュニケーションを取る機会を設けましょう。プレゼンテーションや質疑応答を通じて、提案内容の具体性や実現可能性を深く理解できます。
ポイント
• 提案内容に基づく実績の説明を求める
• 担当チームのスキルや対応力について詳しく質問する
• 実際の運用シミュレーションについて尋ねる (例:「ピーク時の対応はどのように運営するのか」「人員採用は具体的にどのように行うのか」など)
質疑応答では、事前に質問事項を準備しておくとスムーズです。また、アウトソーサーの反応や具体性を確認することで、信頼性を見極めることができます。
質問と回答を共有して手間を省く
RFPを配布すると、各アウトソーサーから質問が寄せられることがあります。同じ質問に繰り返し対応するのは非効率なため、質問対応を効率化する方法を取り入れましょう。
1. 質問受付期間を設定する:質問を受け付ける期間を明確にし、締め切り日を設ける
2. 質問と回答を共有する:受け取った質問とその回答をまとめたリストを作成し、全アウトソーサーに一斉に共有する
これにより、全てのアウトソーサーが同じ情報を基に提案準備を進められるため、公平性を保ちつつ手間を削減できます。
RFPのまとめ
RFPは、最適なアウトソーサーを選定するための重要なツールです。要件を具体的に整理し、評価基準を設定することで、各アウトソーサーが適切な提案を行える環境を整えます。これにより、提案内容の比較がしやすくなり、公平かつ効率的に選定を進められます。
さらに、RFP作成の過程で、自社の課題や目標が明確になるため、業務全体の改善にもつながります。この記事を参考に、初めてのRFP作成でもスムーズに取り組み、アウトソーサーとの効果的な連携を実現してください。
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Writer編集者情報
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2012年、株式会社セントメディア(現:株式会社ウィルオブ・ワーク)へ入社し、コールセンターとオフィスワークに特化した人材サービス事業部に配属。フィールドサポーター、営業コーディネーター、キャリアアドバイザー、新規営業、転職支援など幅広い業務を経験。2020年には転職支援サービスにおいて自己最高売上を記録し、育児中の時短勤務ながら成果を上げた実績が評価され、全社月間MVPノミネートおよび事業部内MVPを受賞。同時期に、西日本営業部MVPも2か月連続で受賞。現在は、6歳と4歳の子どもを育てるワーキングマザー。
・趣味:森林浴、神社巡り
・特技:細かい点に気が付くところ