【事例】オンライン接客の活用法5選|成功に導く4つのポイントを解説
2025/01/14
- システム導入
- 顧客満足度向上
「オンライン接客を導入したいけれど、何から始めればいいのかわからない…」そんな悩みを抱えていませんか?
オンライン接客は、店舗や対面の限界を超え、顧客の利便性を高める強力なツールです。しかし、成功の鍵は「適切な目的設定」「ツール選び」「現場での活用」など、いくつかの重要なポイントを押さえることにあります。
本記事では、オンライン接客の導入で成果を上げている企業の事例や、失敗を避けるための秘訣を分かりやすくご紹介します。
オンライン接客の導入を成功させるため、ぜひ参考にしてください。
オンライン接客とは?
オンライン接客とは、ウェブサイトやアプリを通じて顧客とリアルタイムでコミュニケーションを行い、商品の購入やサービスの利用をサポートする手法です。主にビデオ通話やチャットボット、共有画面機能を利用して、店舗での接客に近い体験をオンラインで提供します。
この方法により、遠隔の顧客との接点が増え、利便性が向上し、購買意欲を引き出します。
オンライン接客は、顧客満足度の向上やコンバージョン率の改善にも繋がっており、さまざまな業界で注目されています。
たとえば、ビデオ通話を用いてスタイリング相談を行うファッションブランドや、チャットボットでの問い合わせ対応を行う小売業など、多様な活用例が見られます。
▼オンライン接客の概要(メリットや導入ステップ)はこちらをご覧ください
「時代をリードする「オンライン接客」とは?メリットと導入方法を紹介」
オンライン接客の種類
実店舗に訪れた顧客へのオンライン接客
実店舗に訪れた顧客にオンライン接客を行う方法では、店内のモニターやデジタルサイネージを通じて、顧客と販売員が直接対話します。
顧客は商品についての質問や購入のアドバイスを受けられ、専門の販売員が離れた場所からでも専門的なサポートを提供します。
この方式により、混雑時でもストレスフリーなショッピング体験が実現します。さらに、最近では仮想の販売員を用いた接客やAR技術(拡張現実)を活用し、自宅でも店舗のような体験が可能になるなど、よりパーソナライズされたサービスが進化しています。
AR技術(Augmented Reality):現実世界にデジタル情報や画像を重ね合わせて表示し、ユーザーに新たな体験を提供する技術
リモート顧客へのビデオ型オンライン接客
リモート顧客へのビデオ型オンライン接客では、顧客が来店しなくても、スタッフと顔を見てコミュニケーションを取りながら、購入に関するアドバイスや製品情報を得ることができます。ビデオ通話は基本的には1対1で行われ、個別の顧客ニーズに合わせたパーソナライズされた体験を提供します。
提供方法には、スタッフが待機しており顧客からの問い合わせに即時に対応する即時対応型と、顧客が予約した時間に専門スタッフが対応する事前予約制があります。即時対応型は、顧客の即時の問い合わせに応えることができる一方で、事前予約制は顧客とスタッフの時間を有効に使い、より計画的に人員を調整することができます。
リモート顧客へのチャット型オンライン接客
リモート顧客へのチャット型オンライン接客は、Webサイト訪問者に対してポップアップや専用のチャット窓口を通じてサポートを提供します。
この方法は「チャットコマース」とも呼ばれ、顧客が気軽に質問や相談を行えるため、利用のハードルが低くなります。企業にとっては1対多の対応が可能になり、効率的に多くの顧客と同時にコミュニケーションを取ることができます。
また、チャットボットを使い、基本的な問い合わせには自動応答で対応し、複雑な問題にはスタッフがリアルタイムで介入します。
最近では、ライブコマースとの組み合わせにより、動画配信やSNSを利用したリアルタイム接客が普及しており、顧客はダイナミックでエンゲージメントの高いショッピング体験を享受できます。
オンライン接客を活用する企業の紹介
本記事では、オンライン接客を活用している企業を、ビデオ型を中心に紹介していきます。
花王株式会社|ビデオ型のオンライン接客
花王のグローバルブランド「エスト」は2022年7月から、カメラオフでも利用可能で予約不要のオンライン通話カウンセリングサービスを開始しています。
約15分のセッションで、エストのプロの美容部員から個別のアドバイスが受けられます。さらに、エストはチャットカウンセリングや顔写真から肌状態を分析するセルフチェックコンテンツを含む、多様なオンラインカウンセリングオプションを提供し、顧客ロイヤルティを高めることに成功しています。
株式会社バルクオム|チャット型のオンライン接客
メンズスキンケアブランド「バルクオム」では、チャットコマースを活用し、各顧客の要望に合わせた商品を提案しています。チャットで、顧客の悩みや理想などのヒアリングを行い、最適な商品を提案することでCPAを257%改善することに成功しています。
また、TVCMと連携し、放映時刻に合わせて内容に沿ったプッシュ配信を実施。TVCM視聴後の記憶をLINEプッシュ配信で再活性化し、そこからより詳細はトークルームにてチャットでヒアリングしオンライン決済まで繋げるという施策を展開しています。
株式会社KINTO|アバターによるオンライン接客
株式会社KINTOは、KINTO ONEウェブサイトのお客様応対チャネルとして、新たに遠隔・リモート接客クラウドを採用しました。
従来のビデオ会議ツール、電話、メール、チャットに加え、気軽に参加できてビデオ通話も可能な「Web電話(アバターコール)」を新しいお問い合わせチャネルとして導入。これにより、従来の方法では困難だった細かい説明を可能にし、顧客サービスを強化しています。
無料導入支援サポートや信頼性の高いセキュリティサポートが魅力的なサービスです。
株式会社メニコン|アバターによるオンライン接客
株式会社メニコンは、販売店「Menicon Miru」において、オリジナルのアバターを活用したオンライン相談サービスを導入しています。
このサービスでは、顧客が自宅や外出先から事前予約を通じて、アバター店員とコンタクトレンズに関する相談が可能です。さらに、一部店舗にはオンライン専用ブースが設置されており、来店者が混雑を気にせずゆっくりと相談できる環境が整っています。
これにより、顧客は自身の都合に合わせて専門的なアドバイスを受けられ、満足度の向上につながっています。
株式会社エイブル|ビデオ型のオンライン接客
不動産仲介業界大手の株式会社エイブルは、住まい探しをより効率的で手軽に行えるよう、対面相談と同等のサポートをオンラインで提供し、顧客への利便性向上を図っています。
具体的には、スタッフがビデオ通話を通じて希望条件のヒアリングや物件の提案を行います。
これにより、顧客は来店の手間を省きながら、自宅から直接スタッフの専門知識にアクセスできる環境を実現しています。
また、画面共有機能を活用することで、間取りや地図などの具体的な情報を視覚的に確認できる点も特徴です。
オンライン接客を成功させるポイント
目的の明確化と全体戦略の共有
オンライン接客の導入目的を明確にし、オンライン接客を行うスタッフへ共有することが成功の第一歩です。
例えば、新しい顧客を獲得したり、顧客の満足度を向上させたりする具体的な目標を設定しましょう。また、これらの目標に合った最適なツールを選ぶことも大切です。ツール選びでは、顧客が簡単に使える操作方法や、初心者でも分かりやすい操作案内を用意することで、ストレスの少ない体験を提供できます。これにより、顧客が安心してオンライン接客を利用できる環境が整います。
顧客に合ったタイミングとアプローチの実施
顧客に適したタイミングで接客を行うことは非常に重要です。CRMやSFAを活用し、顧客データに基づいた適切なタイミングを見極めましょう。
さらに、通信トラブルが起きた際の対策を考えたり、オンラインならではの効果的なアピール方法を工夫したりすることで、リモート環境でもスムーズなコミュニケーションが可能になります。
これにより、顧客との信頼関係が深まり、長期的な満足度の向上にもつながります。顧客に寄り添ったアプローチを心掛けることで、より良いサービスを提供しましょう。
CRM(Customer Relationship Management):顧客データを集約・管理するシステム
SFA(Sales Force Automation):顧客管理や売上予測、商談進捗管理などを支援するツール
スタッフ教育と標準化された対応体制
オンライン接客は実際の接客と基本的なフレームワークは同じですが、距離を超えて効果的なコミュニケーションを取るには工夫が必要です。リアルタイムでの視覚的な情報や、声のトーン、コメントを通じて、顧客のニーズを的確に把握し、リモートでも安心感を提供することが求められます。
スタッフへの研修やマニュアル整備を通じて、オンライン特有のノウハウを習得させましょう。こうした教育が行き届くことで、顧客との信頼関係を築きやすくし、サービスの質を高めることにつながります。
効果測定と継続的な改善
オンライン接客の運用状況を定期的にチェックし、成果を測定することが大切です。具体的には、費用対効果や顧客満足度といった指標を確認しながら、どの部分がうまくいっているのか、どこに改善が必要なのかを考えましょう。
また、オンライン接客の利用者へアンケート回答依頼を送り、その結果を基に分析・改善を行うのも良いでしょう。
これにより、戦略や運用方法を柔軟に調整でき、オンライン接客の成功をさらに確実にすることができます。継続的な改善を心掛けることで、より良いサービスを提供し、顧客からの信頼を得ることができます。
まとめ
オンライン接客は、業界やサービス内容に応じた柔軟な形態で進化を続けており、顧客体験の向上や効率化に寄与しています。
本記事では、実店舗とリモート双方の顧客に対応する手法や、さまざまな業界での活用事例をご紹介しました。
顧客利便性を重視したチャネル設計、専門性を活かした対応、個別化された提案、データ活用による継続的な関係構築が成功のカギです。ぜひこれらを参考に、自社のオンライン接客戦略を検討してみてください。
コールセンター運営にお悩みですか?
「採用に課題を感じている」「運営コストを削減したい」「業務効率化を図りたい」とお考えの方、ぜひウィルオブ・ワークへご相談ください。採用支援やBPOサービス、自社BPOセンター運営の経験やノウハウを活かして、貴社の課題解決に最適なプランをご提案いたします。詳しくは下記からウィルオブのサービス詳細をご確認ください。
Writer編集者情報
-
コネナビ編集部 上原 美由紀
採用業務支援・求人広告事業会社を経て2019年9月に株式会社ウィルオブ・ワークに入社。
コールセンターとオフィスワークに特化した人材サービスの事業部へ配属、キャリアアドバイザー職を経験。
産育休を経て現在子育てにも奮闘中!
・趣味:音楽 ゲーム ディズニー お酒
・特技:タスク管理